「きのう何食べた?」3監督鼎談 西島・内野は『本当に仲良しでした』【ドラマアカデミー賞】

2019/08/26 10:44 配信

ドラマ

第101回ドラマアカデミー賞監督賞はドラマ24「きのう何食べた?」の中江和仁、野尻克己、片桐健滋監督が受賞(C)「きのう何食べた?」製作委員会

「第101回ザテレビジョン・ドラマアカデミー賞」で監督賞を受賞したのは、ドラマ24「きのう何食べた?」(テレビ東京系)の中江和仁監督(1、2、3、10、11、12話)、野尻克己監督(4、5、6話)、片桐健滋監督(7、8、9話)の3人。「原作への愛を感じた」と絶賛された同作の演出、そして主演を務めた西島秀俊内野聖陽について語ってもらった。

人気の原作にプレッシャーも…


――監督賞初受賞、おめでとうございます。受賞の感想をお聞かせください。

中江和仁「ドラマの人気が出て、こうして賞もいただけたことで、限られた予算の中で頑張ってくれた役者さんたち、スタッフにも恩返しができ、今はほっとしています」

野尻克己「原作漫画がすごく人気のある作品なので、演出することが決まってから、他の監督たちに『自分もこれをやりたかった』と言われました。それが逆にプレッシャーになってしまって『傑作にしないと!』と思いましたね。それだけにこうして評価していただけて、うれしいです」

片桐健滋「原作はわが家にも全巻そろっています。スタッフにも原作が好きな人が多く、そういう人が集まって撮ったものが賞をいただけてよかったなと思います」

――そもそもこの3人で演出することになったのは、どうしてなのでしょうか?

中江「先に僕が演出することが決まってから、二人に声をかけました。野尻くんは僕が監督した映画『嘘を愛する女』(2018年)で助監督をやってもらったし、片桐くんは『MOZU』(2014年TBS系、WOWOW)の助監督で西島さんと仕事していたので、適任だと…」

片桐「予算の関係もあったのでは(笑)。『何食べ』のドラマ化は、以前にも話を聞いたことがありました。だから、自分が演出できることになったのは、ラッキーなめぐり合わせという感じでした」

野尻「僕は演出する覚悟を決めるまでにちょっと時間がかかってしまいました。絶対にうまく行く企画だとは思ったんですけど、西島さんと内野さんというベテランの域に入っている俳優さんたちに、自分が胸を借りられるのかな?と思うと臆してしまいました。一方、絶対にやりたいとも思いました。今まで誰も見たこのない二人の演技を見られる気がしたんです。自分がそこに踏み込んで作品がもっと面白くなるよう力を尽くすべきだと思ったからです」