――ちなみに石田さんは、井上さんのツッコミを想定してネタを書いているんですか?
石田明:僕はツッコミに対しては、特別なことを求めてるわけじゃなくて。ボケそのものに対してツッコむのか、ボケようとした精神に対してツッコむのか、それとも、その人間性にツッコむのか、その選択肢さえ間違ってなかったら、何でもいいんです。さすがに「そのワードは違うな」っていう時は指摘しますけど、それ以外は何にも言わないですね。
それと、ツッコミの強弱の話で言えば、こっちのボケがどんどん変わるから、最初からツッコミの強さを決めてしまうと、おかしなことになるんですよ。そういう意味では、井上はその都度ツッコミの強弱を変えられるんで、なかなかすごいことやなとは思ってるんですけど。
――テクニック的なお話が出たところで、ぜひお聞きしたいのですが、お二人が今、注目していたり、気になっている若手芸人を教えてください。
石田:僕は基本、他の芸人さんのネタは、テレビとかネットで見ることはなくて、だいたいは劇場で見るんですね。で、今年の前半は舞台の仕事(「熱海殺人事件 LAST GENERATION 46」)があったりして、ほとんど劇場に出ていなかったので、あんまりチェックできてないんですよ。…でも、からし蓮根は気になるかな。面白い形の漫才をするコンビが出てきたなって思います。ああいう若い子たちが、いろんなコンテストで活躍してくれたらきっと面白くなるやろうなと思います。
井上裕介:僕は四千頭身ですね。後藤(拓実)くんの、あの“弱”のツッコミが好きで(笑)。もし自分があのトーンのツッコミだけで漫才をやれって言われたら、笑いを取れるかどうか、ちょっと自信ないですもん。若手なのに、あのトーンで笑わせられるっていうのは、ほんまにすごいですよ。
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