トータス松本が伝説の実況「前畑がんばれ」を熱演!その裏側を明かす<いだてん>

2019/09/22 06:00 配信

ドラマ インタビュー

大河ドラマ「いだてん―」で河西三省を演じるトータス松本(C)NHK

自分のテンションを信じて全身全霊で叫び倒しました


――「前畑がんばれ!」(9月22日[日]放送)の実況シーンの撮影の雰囲気はいかがでしたか?

愛知県の中京大学の屋外プールで撮影しました。4日間、毎日愛知県のプールに通って、最終日に撮ったんですね。

撮影初日は全然違うシーンを撮っていたのですが、最終日の撮影がずっと気が気じゃないという感じで…。

「大役だなぁ」というプレッシャーがすごくて、とにかく憂鬱で、楽しみ半分、嫌なのが半分という気持ちでした。

――ミュージシャン活動でライブ中にテンションが上がることなどがあると思うのですが、「前畑がんばれ!」の撮影中にそういった気分がリンクしたときはありましたか?

実況の音源が残っていて、それを何回も聞いたんですけどやっぱり「同じようにできない」ってなりまして…。

だから自分なりの「前畑がんばれ!」をぶちかますしかない、ただそれだけでしたね。

声もトーンも「がんばれ」の回数も、細かく言うと何から何まで実際と違うのですが、目の前では上白石萌歌さん演じる前畑選手とゲネンゲル選手のデッドヒートが繰り広げられているので、それを見た自分のテンションを信じて全身全霊で叫び倒しました。もう絶叫に近い感じで。それが一番求められていることかなと思ったんですよね。

勝手に自分で叫び倒してやりました。

――それまでは憂鬱だったけれど、本番になったら叫び倒したんですね。

そうです。その時はすごく「やりきった」という満足感があるんですけど、冷静になって聞いたり観たりすると相当荒くて、撮り直しをしました。

「えーまたやるのかー」と思いましたけど、結果的には撮り直してよかったです。やっぱり全然違いましたね。

しかも撮り直しの日に大根仁監督が怖い顔して僕のところに寄ってきて、「今日は厳しくいきます」って言われたんです。「なんでそんなにプレッシャーかけるの?」って(笑)。

僕、大根さんと同じ12月28日生まれで。ちなみに寺島しのぶさんも同じ誕生日なんですけどね。

すごく親近感があって朗らかに接していたんですけど、最後に怖かったですね(笑)。