「もし娘がいたら、絶対映画館に見に行ってる!」宇宙人ハンター役・片桐仁が語る「映画スター☆トゥインクルプリキュア」の魅力

2019/10/30 12:00 配信

アニメ インタビュー

「声優にとって、何より大切なのは“技術”なんだと思います」


「声に表情をつけるのは本当に難しい」という片桐仁。「声優さんの芝居って、職人芸なんですよ」


──やはり、声だけの演技というのは、実写作品や舞台の演技とは全くの別物なんですね。

片桐仁:声に表情をつけるのって、本当に難しいですから。そういう意味では、声優さんの芝居ってもう、職人芸なんですよ。声でキャラクターに命を吹き込むことができるっていうのは、本当にすごいことだと思います。

生身の演技の場合は、演出家の方で「その芝居、もうちょっと伸ばして」とか、逆に「その芝居長いから、もうちょっとコンパクトに」とか、役者に指示を出して調整できるじゃないですか。でもアフレコだと、尺は最初から決まってる。その違いは大きいですよね。自分のセリフを決まった時間内に収めながら、なおかつ相手の芝居も受けなきゃならない、という。声優さんって、感覚とかセンスももちろん必要なんでしょうけど、何より大切なのは“技術”なんだと思います。まさしく職人芸ですよね。

――その技術というのは、日頃の努力の賜物なんでしょうか?

片桐:うん、そう思いますね。そういえば、僕が初めて声優の仕事をすることになったとき、声優さんで唯一知り合いだった山ちゃん(山寺宏一)に相談したんですね。そしたら、「とにかく自分のしゃべるタイミングだけは練習しておかないと、本番は芝居どころじゃなくなるよ」と言われたんです。「このセリフの量だったら僕でも5時間は練習するよ」って。あの山ちゃんが5時間だったら、僕は何時間練習すりゃいいんだって話ですけど(笑)、そのアドバイスを聞いて、タイムカウンターの数字をコピーして、必死に練習したのを覚えてます。

僕は、映画やドラマのときは、練習ってあんまりしないんですよ。もちろん、セリフはちゃんと覚えますし、監督や共演者の方々とディスカッションはしますけど、稽古はそこまではやらない。一度現場に入っちゃうと、割とその瞬間瞬間の反射神経で動くっていう感じで。だけど、アフレコというのは反射神経でやろうとしても無理なんですよね。反射神経じゃ追い付かないから。