中村勘九郎と阿部サダヲがダブル主演を務める大河ドラマ「いだてん〜東京オリムピック噺(ばなし)〜」(毎週日曜夜8:00-8:45ほか、NHK総合ほか)。同作は、宮藤官九郎が脚本を手掛けた日本のスポーツの歴史物語。日本で初めてのオリンピックに参加した金栗四三(勘九郎)と日本にオリンピックを招致した田畑政治(阿部)が奮闘する姿を描く。
同作で“東洋の魔女”の異名をとった女子バレーボール日本代表チームの主将・河西昌枝を演じているのが、安藤サクラだ。
卓越したリーダーシップでチームを統率し、1964年東京オリンピックで日本中に大ブームを巻き起こす河西。
安藤が河西を演じる際に意識していることや作品への思いを語った。
――大河ドラマ「いだてん―」に出演が決まった時の感想を教えてください。
まさか、一視聴者として拝見していた大好きな「いだてん―」にお声掛けいただけるとは!
物語も後半に差し掛かっていましたし、このタイミングで呼んでいただけるなんて想像もしていなかったので、心がウキウキするほどうれしかったです。
しかも、東京五輪で金メダルを取った「東洋の魔女」のメンバーで、女子バレーボール日本代表の河西昌枝さんを演じるという大役。
正直、私はバレーボール経験者ではないので少し不安もありましたが、脚本を拝見すると出演シーンも多くはなかったので、 「これならお受けできるかも」と決断しました。
――バレーボールの撮影でのご苦労はありましたか?
バレーボールの練習は1日 2 時間程度で 10 日間ほど日程が組まれていたと思います。私のようなバレーボール初心者が、オリンピックに出場する日本代表選手のように見えるようになるためには短すぎる時間だったかもしれません。
でも、バレーボールの練習や撮影には斎藤真由美さんやヨーコ・ゼッターランドさんというそうそうたるプロの方たちが実技指導に入ってくださり本当に感謝しています。撮影のためとはいえ、一流の方にご指導いただけるなんて光栄でした。
大河ドラマならではのぜいたくな経験だったと思います。
できないなりに、形にするのは簡単ではありませんでした。私のような“シロウト”が東洋の魔女の回転レシーブをすると、全身に見たことのないようなアザができる、ということだけは皆さんにお伝えしておきたいです。
――河西選手を演じるうえで何かご準備されたことはありますか?
河西選手はいつも爪に透明マニキュアを塗っていらしたと伺い、バレーボール一色の生活の中にも女性らしさを大切にされていたエピソードだなと、とても心に残りました。
それから写真を拝見したら、河西選手は印象的なパーマをかけていらして、大変おしゃれな方だとも感じたんです。
ですから私も演じる際は髪型や爪など、細かいところもちゃんとしたい、と思いました。
大松(博文)監督も河西さんをはじめとする選手たちも太平洋戦争を経験して東京五輪に臨んだ世代。あの時代を生き抜いた人たちだからこそ出せるエネルギーというのはあると思いますし、私もその時代の人たちが持っていた熱量に少しでも近づけるよう、その思いに応えられるように、気持ちを持っていきたいと考えて演じていました。
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