成田凌、「小さいころはテレビに出ている人のまねを結構やってました(笑)」

2019/12/17 06:30 配信

映画

活動弁士を夢見る青年・染谷俊太郎(成田凌)と幼なじみの梅子(黒島結菜)(Ⅽ)2019 「カツベン!」製作委員会


お互いが照れている感じが恥ずかしかったです(笑)


――それ以外で印象に残ったシーンはありますか?

黒島結菜さん演じる幼なじみの梅子とのシーンですね。靑木館であるハプニングが起きて、舞台上で梅子と一緒に活弁するところがあるんですが、そのときに一瞬、映画とは関係ない会話になるところがあって。監督もあのシーンの撮影は特に楽しかったとおっしゃっていましたが、お互いが照れている感じがスクリーンに出ていて、それは演じていても、完成した映画を見ていても恥ずかしかったです(笑)。

――その周防監督はこの映画を作りにあたり、無声映画の喜劇王であったるチャールズ・チャップリンやバスター・キートンの映画を参考にされていたそうです。成田さんからすると、ああいったオーバーアクションの演技は新鮮だったのでは?

そうですね。それこそ監督からそういう方向で行きたいと言われることはなかったのですが、この作品の温度感を決めていたのは(靑木館の館主を演じた)竹中直人さんだった気がします。それこそ、竹中さんの奥さん役の渡辺えりさんもそうですが、お二人は周防作品の常連でいらっしゃるので、そういったベテランの方々と監督とのやりとりを見て役をつかんでいったところも大きくありました。

――最後に、映画初主演、そして初めての周防組を経験して勉強になったことはありましたか?

監督は本当に毎日楽しそうにされていたので、楽しむことが一番なんだと学びました。それに、竹中さんをはじめ先輩方が、僕が何をしなくても自然と僕を真ん中(=主演の立ち位置)に戻してくれる現場だったので、本当にありがたかったです。クランクイン前は活弁の練習を含め、気持ち的に余裕がなかったのですが、そこに空気が入り、余裕を持てたのは、皆さんのおかげです。自分で言うのもなんですが、俳優として成長させていただけたと思っています。

取材・文=馬場英美

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