綿々とヒット作品を生み出してきた地上波に加え、配信オリジナル作品からもSNS盛り上げを積極的に行って高い注目を集める番組が続々と誕生している。
もともと、PCやスマホで視聴するスタイルが一般的な配信番組はSNSとの親和性が高い。2016年に開局したばかりのAbemaTVもそんな配信番組の特性を生かし、SNS戦略を積極的に展開。話題作を次々と生み出し、ヒット作ひしめく地上波作品の中で存在感を示し始めている。
2019年は、橋本環奈が初主演を務めたことで注目を集めたドラマ「1ページの恋」がTwitterトレンド入りを目指し、公式アカウントで放送スタート前から番組の略称“イチコイ”を徹底するキャンペーンを展開した。
その結果、初回放送後には「#イチコイ」がTwitterトレンドトップ5入り。さらに、放送日付の「視聴熱」ドラマデイリーランキングでも、1位の大河ドラマ「いだてん」、2位の“月9”「トレース」(フジテレビ系)という地上波の伝統枠2作品に次ぐ第3位にランクイン。大きな注目を集めた。
ドラマ「奪い愛、夏」も放送スタート前、謎のInstagramアカウントで「監視日記」を展開。
あえて番組に紐づけせず、ひっそりと開設された後、ドラマ「奪い愛、冬」(2017年、テレビ朝日系)と「AbemaTV」の公式アカウントがそれぞれ「監視日記」を“匂わせ”たことで一気に注目の的に。「監視日記」にSNSがざわついていることを報じたニュース記事がyahoo!トピックに掲載され、作品自体も出演者の怪演や強烈なストーリー展開でたびたび話題を呼んだ。
そのほか、岡田健史主演の「フォローされたら終わり」はミステリー仕立てで地上波のヒットドラマ同様“考察”が盛り上がったし、稲垣吾郎・草なぎ剛・香取慎吾が番組内で積極的にSNS発信する月イチバラエティー“ななにー”こと「7.2 新しい別の窓」もSNS人気の高い作品だ。
中でも“ななにー”は、放送中のトピックをハッシュタグつきでテロップ表示するなどファンにSNSへの投稿を積極的に促し、「#ななにー」など番組関連ワードがTwitterの世界トレンド1位に躍り出たことも1度や2度ではない。
SNS戦略といえば、ダンス&ボーカルグループ・GENERATIONS frm EXILE TRIBEが全国の高校を訪ねて10代のリアルを紹介する「GENERATIONS高校TV」にも注目したい。
同番組の公式Twitterアカウントでは、投稿を“リツイート”や“いいね”したフォロワーにメンバーのオフショット画像などを贈ったり、昨年クリスマスには“この投稿が生放送中に2.5万リツイート達成したらメンバー全員での生歌唱をプレゼント”という「#RTで予約」キャンペーンも実施。
こうした各番組の工夫もあり、「7.2 新しい別の窓」や「GENERATIONS高校TV」が「視聴熱」ウィークリーランキングで何度も1位にランクインするなど、AbemaTVからは今、地上波作品と並び注目を集めるオリジナル番組が続々と誕生している。
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