坂東龍汰、憧れていた藤竜也との共演に「毎日楽しく撮影に臨めました」

2020/03/27 14:27 配信

ドラマ

吉行和子と藤竜也の“夫婦愛”に感動!(C)NHK


脚本・鳴尾美希子氏コメント


人にはそれぞれいきさつがあるけれど、誰もが皆大切な誰かを想って懸命に生きている、そんなささやかな物語を書きたいと思いました。年齢や職業、置かれた立場によって「正義」の意味は少しずつ異なるかもしれませんが、心の底にあるものは変わらないのではないかと思っています。

容赦なく流れる時間の中で、「老い」により失われるものが増えたとしても、積み重ねた年月そのものにこそかけがえない価値がある、タイトル「ゴールド!」にはそんな思いも込めました。いろいろな世代の方に見ていただけるとうれしいです。

制作統括・樋渡典英氏コメント


私が生まれ育った町には、鉄道が通っていません。そういう土地での移動手段はもっぱら自家用車です。買い物へ行くのも、旅行へ出かけるのも、私にとっての家族の思い出はある意味、車と共にあったと言えるのかもしれません。

ただ、高齢になるまで日常の暮らしと幸せを乗せて走り続けたのであろうその何十万キロかの道のりは、尊いと思います。すべてのドライバーとその家族にこのドラマを贈ります。

演出・岡田健


今回のドラマの脚本を最初に読んだときに、主人公・柴田の役を藤竜也さんに演じてもらいたいという思いが自然にわいてきました。頑固でありつつ、正義感が強い愛妻家の柴田には藤さんしかいないと感じたのです。代案が全く浮かばない状況で、恐る恐る藤さんに脚本をお渡ししたところ、内容に共感できるところがあると出演を快諾してくれました。

そして、柴田の妻役には、名作「愛の亡霊」(大島渚監督)での藤竜也さんとの共演が印象的な吉行和子さんに演じてもらうことになりました。2人の組み合わせが決まると、作者の鳴尾さんも脚本をさらに夫婦の物語として掘り下げてくれました。放送時間にすると49分という短い時間ですが、50年に及ぶ夫婦の時間が凝縮されていると思います。

「ゴールド!」あらすじ


冨美代(吉行和子)をおんぶする警官の西井(坂東龍汰)(C)NHK


運転免許を取得して50年以上。ただの一度も交通違反など犯したことはない、犯すはずがない。そんな柴田政継(藤)は、認知症の妻・冨美代(吉行)を乗せての運転中に、ある交差点で若い警察官・西井(坂東)に停止を求められ、信号無視で生まれて初めて違反切符を切られてしまう。

自分の運転に絶対の自信とプライドを持つ柴田は、西井の過ちを暴くのだと、ビデオカメラを携えて西井の取締りの監視を始めるが、敵はなかなか尻尾を出さない。挙げ句の果てには悪質なドライバーを説教し、結果的に西井に協力までしてしまう始末。

一方、最愛の妻・冨美代は夫である柴田のことも忘れてしまっていたが、突然やってきた孫娘の美咲(小川)に対しては久しぶりの笑顔を見せる。

そんな中、柴田は唯一挨拶を交わす仲の高宮(品川)が起こした交通事故を目の当たりにし、ハンドルを握れなくなってしまう。さらには冨美代がいなくなり、美咲とともに必死で探す柴田。そんな柴田の窮地を救ったのは、他ならぬかたきの警察官・西井だった。

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