――いよいよアニメ「攻殻機動隊 SAC_2045」が配信開始となりましたが、約10年ぶりに役を演じることが決まった時の心境をお聞かせください。
田中敦子:歓喜、安堵、そしてプレッシャーです。
大塚明夫:うれしくてうれしくて、周りに言いふらしたくなりました。
山寺宏一:大好きな作品なので、とにかくうれしくてたまりませんでした。
新作が作られることは予想していましたが、自分たちがキャスティングされる保証はなかったのでなおさらです。
――テレビシリーズや劇場版、ハリウッドでも実写映画化され、今回Netflixでの新作が制作されたのも、多くのファンに愛されているからこそだと思いますが、「攻殻機動隊」シリーズが愛され続ける理由はどの辺りにあると思われますか?
田中:みんなが草薙素子と恋に落ちたのではないでしょうか(笑)。
大塚:面白いから!! そこ以外に理由があるのでしょうか…?
山寺:近未来を描いているが、現在われわれが直面しているさまざまな問題の本質を描いているところだと思います。
そこに、みんな大好き「刑事アクションもの」的な要素がたっぷり含まれているところも! そして、どの作品もストーリーと映像の完成度が高いからではないでしょうか。
――ご自身が演じるキャラクターや周囲のキャラクター、また作品の世界観は、前作からどのように変化しましたか? また逆に、シリーズ一貫して変わらない部分は?
田中:私たちオリジナルメンバーが演じる以上、変化は感じませんでした。
強いて言えば、新しいキャラクターが登場することで、各々の役割が微妙に変わったかもしれません。
大塚:経験で人間が変化していくように、環境に応じて変化もあるでしょう。
変わらない部分は、私が演じているというところ。
山寺:トグサはメンバーと離れ、一人民間警備会社で働いていますが、そのスキルは衰えることはなく、逆に上がっていると感じました。
いつか少佐たちと、社会のために、己の信じる正義のために何かをしたいと一番ウズウズしていたのはトグサだと思います。離婚したのもその覚悟の現れでしょう。
他のメンバーは基本的に変わっていないと思いましたが、バトーは若干丸くなったような気が。トグサにグータッチしてきたりするし。タチコマだけじゃなく、プリンにもモテモテだから調子に乗ってるのかも(嫉妬を含む)。
――今回の新作も含めて、「攻殻機動隊」シリーズを演じられる際、他の作品にはない、特に気を付けている点や意識している点はありますか?
田中:義体感ですね。2Dアニメの時代は極力息づかいを排除してきましたが、3DCGになったことで、今作ではアクションシーンのみ息づかいを入れるようになりました。
大塚:キャラクターたちの共通体験というか、チームの歴史と互いの信頼関係でしょうか。
山寺:「他の作品にはない」という質問はなかなか難しいですが、なるべく「自然に」「普通に」というのを心がけています。
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