――この2カ月の間に“護る”ということ、今「BG」を世に届けることの意味について、何か考えられたりしましたか?
木村:マスクしかり、みんなが今マナーとして実践している行為の源にある思いは、自分が感染したくないからじゃなく、もし自分が無症状の感染者だった場合にうつしたくないから。自粛期間も、人のことを考え、思いやりながら、行動してきた時間だったと思うんです。
もちろん飲食業の方など、今でも死活問題に直面していらっしゃる方たちがたくさんいますし、置かれた境遇によって“まもる”という言葉に当てはまる漢字も、文字の色の濃さも大きさも違う。
各々の“まもる”があると思うんですけど、必ずそこには大切な相手がいて、その人たちのために何か行動を起こしたり、踏ん張ったりしてらっしゃると思うんです。
「BG」もその一つの延長として、僕らは作業していきたいと思います。
斎藤:ボディーガードというと、アクティブな護り方をイメージしがちですが、時として“波風を立てない護り方”もあると思うんです。
そういう意味ではこの作品に、僕らが自粛期間に実践してきた“人にうつさない”という護り方に通じるフィロソフィーを、とても感じました。
あと、新シリーズは島崎章が組織を抜けるところから始まります。この期間にやむを得ず家業を畳まれたり、再出発することになった方々は、島崎章のリスタートの仕方、目の強さ、人間性に勇気づけられるんじゃないかと思います。
――最後に読者へメッセージをお願いします。
木村:大変お待たせいたしました! 新シリーズを見てくださる皆さんに対してフィジカルな身辺警護をするのはちょっと難しいですけど、メンタルに関しての身辺警護はできるんじゃないかな、と思います。
ぜひ新シリーズを受け取っていただいて、メンタルのガードに使っていただけたら、うれしいです。
斎藤:僕はですね…この2カ月間、自分でも鏡を見て「あぁ、老けたな」と思って(笑)。
木村:(撮影中断前と画が)つながらないじゃん(笑)!
斎藤:そうなんです。そこを見どころにしちゃいけないんですけどね(笑)。
ただ、新シリーズはそういうことも起こりうる状況で作られた、今まで以上に作り手と受け取り手の“見えない距離”が近い作品。ほかのドラマも含めて、“特別な瞬間”を目撃してほしいな、と思います。
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