“親子グータッチ”で泣かせた井之脇海、心の変化を演じて光る24歳<アンサング・シンデレラ>

2020/08/07 10:18 配信

ドラマ コラム

「アンサング・シンデレラ―」第4話では、羽倉龍之介役(井之脇海)の親子関係が描かれた(C)フジテレビ

なぜかとても気になる。そう感じさせる俳優の一人ではないだろうか。

石原さとみ主演のドラマ「アンサング・シンデレラ 病院薬剤師の処方箋」(毎週木曜夜10:00-10:54、フジテレビ系)にキャリア3年目の薬剤師・羽倉龍之介役で出演中の井之脇海のことだ。

8月6日(木)放送の第4話では、薬剤部のムードメーカーである龍之介と、医師の父・龍一(菅原大吉)の微妙な親子関係が描かれ、龍之介が自身の仕事に誇りを取り戻す姿が感動を呼んだ。

これまでも「義母と娘のブルース」(TBS系)、連続テレビ小説の「ひよっこ」や「いだてん~東京オリムピック噺~」(NHK総合ほか)など数多くの作品で注目されている井之脇が、今回もまた胸を打つ芝居を見せた。(以下、ネタばれが含まれます)

医師と薬剤師…最悪の親子関係


今作は、萬津総合病院薬剤部に勤務する薬剤師・葵みどり(石原)が主人公の「月刊コミックゼノン」で連載中の「アンサングシンデレラ 病院薬剤師 葵みどり」(荒井ママレ/医療原案:富野浩充)が原作の医療ドラマ。

薬剤師という仕事の重要さを理解して、患者とたっぷり時間をかけて向き合うみどりとは対照的に、若手の龍之介(井之脇)は「医師の言うことは絶対」と、面倒なことには首を突っ込まないのが吉、と仕事を流すタイプ。

しかし、萬津総合病院に父・龍一(菅原)が入院したことで、龍之介の顔は一気に曇った。医師である父と息子の関係は最悪だったのだ。

龍一は「薬剤師は医者の奴隷」と見下して、二浪しても医師になれなかった龍之介を「羽倉家の恥だ」とまで言う堅物人間。ニコニコ笑っていた龍之介の本心は、ひどく傷ついていた。