雫井脩介原作、堤幸彦監督、堤真一、石田ゆり子、岡田健史、清原果耶出演の公開中の映画「望み」より、本編映像が解禁された。
今回、解禁されたのは、行方がわからなくなった兄の規士(ただし/岡田)が、何かしらのかたちで事件に関与していることがニュースで流れ、父の一登(堤)、母の貴代美(石田)、雅(清原)の、それぞれの生活にも大きな影響が出始め、それぞれの“望み”が交差するシーンだ。
一流高校への受験のラストスパートに手応えを感じていた雅は、「なんで、私がお兄ちゃんの犠牲にならなきゃいけないの」と、突然の状況にとまどう様子をかくせない。
そんな雅を諭そうとする貴代美だが、「お母さんは、私よりお兄ちゃんのほうが大事だから」と、雅は感情をむき出しにする。感情的になる妹と相対して、覚悟を決めた母親の強さを映し出したシーンとなっている。
原作者の雫井は、映画化の企画が進む過程で堤監督らに、「貴代美の存在が鍵になる」との考えを伝えたことを明かしている。その貴代美像を伝えたことで、意見が逆に働いてしまうことも心配したが、完成作品を見て、心配は思いすごしだったことに気づいた。「石田ゆり子さん演じる貴代美は、まさに絶妙だった。台詞ひとつひとつに母性がにじんでいて、過剰でないがゆえに耳に届きやすく、共感せずにはいられない。見ていて、心を大きく揺さぶられるのだ」と、雫井は石田を称賛している。
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