名優・根津甚八からのメッセージに東出昌大が涙

2015/09/26 16:03 配信

映画

初日舞台挨拶に登場した石井隆監督、安藤政信、土屋アンナ、東出昌大、桐谷健太、柄本佑、福島リラ、竹中直人(写真左から)

'95年に公開された映画「GONIN」の続編になる「GONIN サーガ」が本日から公開され、都内で行われた初日の舞台挨拶に、出演した東出昌大桐谷健太土屋アンナ柄本佑安藤政信福島リラ竹中直人、監督の石井隆氏が登壇した。

「GONIN」は'95年に本木雅弘、ビートたけしら出演で公開され、世の中からはじき出された5人と、暴力団やヒットマンとの壮絶な抗争を描いた伝説のバイオレンス映画。今回、前作で命を落とした大越組若頭・久松(鶴見辰吾)の息子・勇人(東出)、組長・大越(永島敏行)の息子・大輔(桐谷)、元アイドル・麻美(土屋)、19年前の真相を追う森澤(柄本)、五誠会三代目の誠司(安藤)のメーンキャスト5人が集結し、新たな伝説を作り出す。

また、前作で元刑事を演じ、'10年に俳優業を引退宣言していた根津甚八が、石井監督の要望に応え、本作のために一度きりの復帰を果たしたことでも話題を集めている。

登壇した東出は「昨年の6月に撮影して、1年3か月たって、今日やっと上映の日が迎えられて本当にうれしく思います。石井隆監督の映画に出られることは、ぼく自身がすごく栄誉でありがたい思いでした」と喜びのコメントをした。

また、石井監督のデビュー作「天使のはらわた・赤い眩暈」('88年)で主演し、25年の付き合いになるという竹中は「初めて出会ったときから『何だこのいじけたおっさん』って思って、すぐいじけちゃうこの監督が最高に好きでした(笑)。この『GONIN サーガ』がいろいろあった中でやっとできあがって公開できるのは、トリハダが立つような思いです」と思い出と、喜びの思いを語った。

最後に、登壇者には秘密で届けられた根津の直筆の手紙が東出によって代読された。根津の手紙には、再び演じることができた喜びと監督へのお礼と共に、「若い俳優たちの姿を見て、自分の思いを次の世代が背負ってくれる、自分はできる精一杯をしたんだという気持ちで俳優人生をしめくくることができました」と若い出演者たちへのメッセージが込められていた。

感極まった東出は、言葉をつまらせながら「映画って、一本の映画ができるまでに心血を注いで撮っているんです。根津甚八さんという役者さんが大好きだし、映画の中の根津さんは考えられないくらい魅力的でした。今後も心血を注いでぼくらも役者を頑張るので、皆さまにも今後、邦画を見続けてほしいと思います」と自らの言葉をつづった。

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