10月7日(水)夜10時からスタートする天海祐希主演、遊川和彦が脚本を手掛ける話題のドラマ「偽装の夫婦」(日本テレビ系)。天海演じるヒロのいとこで、マジシャン・天人を演じる実力派俳優・佐藤二朗にインタビューを敢行!
これまで数多くの作品に出演してきた佐藤ならではの視点で、今作の魅力や自身が演じる天人について語ってもらった。さらに役者としてのこだわりなど、ここでしか見られない素顔に迫る。
――この作品の話を聞いた時はどんなお気持ちでしたか?
天海さんとも(沢村)一樹さんとも何度も共演しているし、監督の深川(栄洋)さんとも以前ご一緒して、いい監督だな、また一緒に仕事したいなって思っていたし、遊川さんとは連続テレビ小説「純と愛」('12年10月~'13年3月NHK総合ほか)にゲストで出演させていただいて今回で2度目なので、ほんとにうれしいし楽しみだなって思いました。
あと偶然だと思うんですけど、「純と愛」でも引きこもりの役で、今回も引きこもりがちな役なので、遊川さんの僕に対するイメージがそうなのかなって思いました。
――実際に台本を読まれていかがですか?
本当にひたすら面白いです。僕は俳優なので、構成の巧みさや筋のうねりみたいなことは正直よく分からないんですけど、何よりも“せりふの面白さ”を判断の物差しにしている気がするんですが、今回の脚本は、構成、筋、せりふ、いずれを取っても抜群に面白い。「こう来たか!」と何度もうならされました。
いろんな作品に出ていると、中には「これは芝居でなんとか面白くしなきゃな」ということもあって、ただその方が精神的には楽なんですよ。「上げる」作業の方が。でも本がここまで面白いと「下げない」作業もしなければいけないので、プレッシャーを感じますね。
――今回演じる天人の役作りはどんなふうにされましたか?(取材をしたのはクランクイン前)
まだこれからで、手探りしている段階ですね。以前、僕が出演した「わたしたちの教科書」('07年フジテレビ系)というドラマで、教師役の僕が「いじめがありました」って告白するシーンがあったんですけど、遊川さんから「あれで初めて佐藤二朗を俳優だと思った」って言われて、「じゃあそれまで何だと思ってたんですか」って軽口をたたいて笑い合ったんですけど、内心すごくうれしくて。
あと、「佐藤二朗が毎回笑わせる役じゃなくてもいいじゃないか」って言われたことが印象的です。僕もそう思っていたので。とにかく遊川さんも深川さんも“芝居の持つ力”を信じているので、それに必死になって応えたい。そんなふうに思っています。
ただでさえ、マジシャンっていうと笑いを期待してしまうと思うので、衣装はマジシャンっぽくないものにしたし、今回は笑いを追うことは考えていないので。僕がパフォーマンスを見せるとか、笑わせるってことではなくて、作品に“殉じて”その役をひたすら生き抜こうと思っています。
――今回の作品に限らず、撮影現場には真っさらな状態で行かれますか? それとも役についての取材など、役作りをされて行かれますか?
基本的には真っさらですね。役によって「こんな感じかな?」ってプランを考えていくこともありますけど、でも現場に行ったら、一旦それをゼロにします。ただ、完全に忘れることはないので、困ったときそれに助けられることもあるし。
現場では相手役や監督の指示、セットなど、いろんな要素を含めて考えていくので、考えてきたプランが無駄になることもあるけど、それを無駄と思ったら俳優はできないので。
――ご自身から監督やプロデューサー、共演者に相談することはありますか?
作品にもよるし、どういう監督かにもよるし、その場の雰囲気にもよるけど、することはありますよ。今回は、天海さんも一樹さんも(坂井)真紀ちゃんも(キムラ)緑子さんも何度も共演していて、富司純子さんは初共演ですがとても優しい方で。いい雰囲気になっていくと思うし、先輩が多い現場なので好きに甘えられそうですね、僕は甘え上手なので(笑)。
――普段から演技に役立つことなど、演技のために何かされていることはありますか?
「マメシバシリーズ」の芝二郎は、癖がある役なので、その時は街で人を観察することはありました。でも普段からそのために何かをするってことはなくて、強いていうなら映画をたくさん見ることは大事だなと思います。ふとした時にこれは前に見たあのシチュエーションだとか、こんなシーンあったなって、思い出して役に立つことがあるので。
――現場の皆さんとは以前にも共演しているということもありますが、生田スタジオでは一緒にお昼(社員食堂)に行かれたりするんですか?
まだ行ってないですけど、多分行くでしょうね。僕はよくラーメンとサラダバーを食べるんですけど、定食が中華の場合は定食を食べますよ!
――最後にドラマの見どころをお聞かせください
連続ドラマに限らず、どんな作品においても圧倒的な才能がある人が引っ張っていくことで、いい作品ができると思っているので、天海さん&遊川さんコンビについて行こうと思います。遊川さんからは「(天人は) 思いを表に出すのが苦手な人」と聞いているので、その辺りを出していって“こういう人いるな”って思ってもらえたらなと思っています!
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