神木隆之介が福山雅治にもらった“龍馬役”の助言とは

2015/10/30 06:00 配信

ドラマ

「サムライせんせい」で現代に迷い込んだ坂本龍馬(楢崎)を演じる神木隆之介

毎週金曜に放送中の関ジャニ∞・錦戸亮主演ドラマ「サムライせんせい」(テレビ朝日系)で、現代へタイムスリップした坂本龍馬/楢崎を演じる神木隆之介にインタビューを敢行。10月30日(金)、11月6日(金)の前後編に分けて2週連続で掲載する。

前編では、歴史に残る偉人を演じることのプレッシャーや、役作りについて、主演の錦戸との現場エピソードなどを語ってもらった。

――現代になじんだ坂本龍馬ということですが、ここまで演じられてきていかがですか?

やはり…チャラくて軽い坂本龍馬だと思います(笑)。ですが、“坂本龍馬”という名前に重みがありますし、僕を含めて皆さんの中で大きい存在なので、軽くなり過ぎないように気を付けています。

しゃべり方はチャラくても、龍馬が言うからこその説得力があるように思いますが、その反面「こんなんでいいの?」というくらいの軽さも持ち合わせている人物。そのちょっとした違和感というか、ギャップを面白おかしく表現できたらいいなと思っていますし、龍馬はとてもおちゃめな人間だと思われたらいいなと思いながら撮影に臨んでいます。

――「坂本龍馬」という名前は大きいですよね。では、龍馬そのものに対するイメージはどうお考えですか?

もともと坂本龍馬という人物はすごく好きでした。ただ、高校の授業では少ししか出てこなかったので、龍馬に関して1番影響を受けたのは、大河ドラマ「龍馬伝」('10年、NHK総合ほか)です。

龍馬について詳しく紹介されていて、龍馬があれほどまで心が広い人だとは思っていませんでした。ドラマのせりふをもじって言えば、“太平洋のような人間”ですよね。器も大きく、夢も大きく、でもしっかりと現実も見ている。

とても人望が厚い人間だということを知りましたし、坂本龍馬という人物の人間像が初めて浮かび上がってきたので、あのドラマが1番影響を受けました。あとはネットなどで調べた情報で得た人物像を基盤にし、なおかつそこに軽さと、お調子者の要素を足して役作りしています。

――情報解禁の際、「『龍馬伝』で龍馬を演じた福山雅治さんにお話を聞きたい」とおっしゃっていたかと思いますが、実際に聞けましたか?

はい! 聞きました。メールでご報告したら、すごく長文のメールでお返事を返していただきました(笑)。龍馬の家族構成、特に慕っていた3つ上の姉の存在、すごく家族思いで優しい人、という人物像を話していただきました。

特に「大きな愛情を受けて育った人間なんだよ」と力説されていたので、すごく参考になりました。

――神木さんが演じるということに関しては何かお言葉はありましたか?

「おめでとう! 神木は神木なりに、龍馬を自由に演じ切ってほしいと」とおっしゃっていただけました。おかげで、ある意味変なプレッシャーもなくできている状況です。

反対にそこで「龍馬をよろしく!」などと言われたら、「あ…はい」と緊張してしまうかもしれないですけど(笑)。自由にやってほしいと言ってくださったので、今もノビノビとやらせてもらっています。

――プロデューサーの方からは何かこういう感じで演じてほしいなどと指示はありましたか?

具体的な指示をいただいたわけではなく、僕の方から「優しく、器が大きく、人懐っこい、大まかに言えば誰にでも好かれるような、懐に入っていけるような人間ということでいいですか?」と、撮影に入る前に質問しました。

そしたらプロデューサーに「こまごまとしたことはその都度言いますので、それで大丈夫です。お願いします!」とおっしゃっていただけたので、僕が考える龍馬像で演じています。

第2話で楢崎が坂本龍馬だということが分かりますが、それまで何を考えている人なのか分からない謎めいた部分が多いんです。もちろん普段は、おちゃめで人懐っこい人物だったりもして、その差が面白いのだろうなと思っています。

――主演の錦戸さんについて、「お兄ちゃんのようです」とおっしゃっていましたが、現場でのやりとりで印象的なこと何かありますか?

撮影2日目で、お互いに傘を持って戦うシーンがあったのですが、「大丈夫? 今(傘が)近かったよね? 当たってない? 本当に大丈夫?」などと、とても心配してくださって…。やっぱり優しい方だなと思いました。

――神木さんご自身は“お兄ちゃん気質”か“弟気質”かでいえばどちらでしょうか?

年下の人には兄貴ぶりたいです。最終的には結局立場が逆転してしまうんですけど(笑)。でも、年上の方が相手なら頼りたいです。人って誰かに頼らないと生きていけないと思うので。僕も主演の方や年上の方には頼って、年下の人にはできれば頼ってもらいたいなと思っています。

――では、10月30日(金)に放送される第2話の見どころを教えてください。

武市半平太という人物や、彼を取り巻く人たちについて第1話を見ていただければ分かってもらえると思います。楢崎は2話で坂本龍馬だとバレるのですが、坂本龍馬という人間は常に先を見据えているんだというところを見てもらいたいです。

楢崎は、ただ半平太のことを知りたいだけで彼に近付いたわけじゃない、という秘めた思いを少しずつ話の中で入れているので、「この人は何を考えているんだろう?」と不思議に思ってもらえればいいなと。

半平太と龍馬がうまく遭遇できるのか、2人は現代でうまくやっていけるのか、いろいろな面で楽しんでもらいたいです。2話で2人が出会うので、ある意味始まりの話だなと思います。もちろん1話が始まりなのですが、龍馬的には2話が本当の始まりだと思うので、楽しみにしていただけたら思います。