チョリッス!
おっと、失敬。初回に引き続き、10月30日(金)に第2話が放送される「サムライせんせい」(テレビ朝日系)も一足先に試写を見て、見どころを紹介する。
今回のストーリーは、半平太(錦戸亮)は佐伯家に身を寄せ、家の主・真人(森本レオ)が開く子供向けの学習塾で先生をしていた。その直後、塾の生徒2人が姿を消す。2人の行方を追い、半平太は晴香(比嘉愛未)と弟の寅之助(藤井流星)と共に山小屋へ。
そこで逃走中の殺人犯・橋本(渋谷謙人)がナイフを手に、生徒たちににじり寄る現場に遭遇する。興奮状態の橋本をどうにか説き伏せ、生徒たちを解放させようとする半平太だが、橋本は交渉に応じるどころか、半平太に襲い掛かってくる。
一方、ジャーナリスト・楢崎として現代に溶け込む坂本龍馬(神木隆之介)は、神里村のスーパーで撮られた半平太の写真をインターネットで発見。親友の半平太も自分と同じように、幕末からタイムスリップしてきたとは夢にも思わない龍馬は、写真の人物の正体を取材するため神里村へ。ついに半平太と再会する。
そんな中、半平太は「神里村役場」で働く晴香が、上司の小見山(梶原善)からセクハラを受けていることを知り、怒りを覚える…というものだ。
いやはや初回に続いてまたしてもやられてしまった。今回の見どころは、龍馬と半平太の再会なのだろうが、個人的には半平太、いや尊敬の念を込めて以後ペータ先輩と呼ばせてもらうが、ペータ先輩を演じる錦戸の七変化だ。
ナイフを振り回す殺人犯と対峙(たいじ)しているときや、晴香(比嘉愛未)に嫌がらせをする小宮山を見る真剣なまなざしは凛々しい侍のそれだが、ひょんなことから理央(石田ニコル)のお店で働く姿や、子供たちと相対するときの優しい笑顔、真人や理央に恩義を感じて敬意を払う姿など、前回も言ったが微妙な変化が絶妙過ぎる。
第2話で特に笑わせてもらったのは「ウーロン茶でござる」のくだりに、“ぶら(ブラジャー)”が何なのかを知るくだり。ぶらをめぐって、ある理由で「腹をかっさばく」と言い出すペータ先輩の真面目な表情と、“ガチっぽさ”がたまらなく面白い。いや、面白いだけでなく、男性に対して失礼を承知で言えば、不思議なかわいらしさがある。
そして、声を大にして言いたいのは、ペータ先輩、いや錦戸のいでたちがサマになり過ぎていて、もはや洋装でいる連中の方がどこか異様にも見えてしまうほど。それだけに、設定が滑稽なのだが、真剣に見てしまうし、彼の言葉に耳を傾けたくなるのかもしれない。
もちろん本格的に出番が来た“神木龍馬”の立ち居振る舞いも必見。マスコミの人間らしい軽さもありつつ、ペータ先輩と初体面を果たしたときのただモノじゃないオーラ、そして身のこなし。短い時間ではあるものの、ここだけ見た人は本格アクションドラマか?と思うほど見応え十分だ。
少しとっ散らかってしまったが、何が言いたいかというと“正論は時代を超える”ということ。正しいことは正しい言える勇気、そして間違っていることは間違っていると言える勇気、ペータ先輩の真面目に不真面目な行動の数々を見れば、今の日本人に何が足りないのか、それが少し分かるのかも。
とはいえ、放送時間は夜11時過ぎと遅いので、日本の未来を担う子供たちはきちんとご母堂の許可を得てから見るのじゃぞ。
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