3月13日(日)、北川景子が初めて松本清張作品に挑む「松本清張二夜連続ドラマスペシャル 第二夜『黒い樹海』」(テレビ朝日系)が放送される。
同番組のストーリーは、両親を早くに亡くした祥子(北川)は、唯一の肉親である姉・信子(小池栄子)と都内のマンションで2人暮らしをし、仕事を探しながら新聞社に勤務する信子を信頼し、寄り添うように生きてきた。
その日も東北旅行に出発する信子と別れ、祥子は何社目かの面接に出掛けた。ところがその夜、信子が事故で亡くなったという知らせが入る。しかも、どういうわけか、祥子に告げていた旅先とは異なる場所で、命を落としてしまっていた。
悲しみにくれる祥子の前に現れたのは、信子の同僚記者・吉井(向井理)。何を考えているのか、信子の死の謎について祥子と共に調査に乗り出す吉井。その一方で、祥子は姉の後釜として新聞社の文化部で働きだし、生前、姉が担当していた文化人たちに会いに行く。
彼らは皆、華やかな表の顔からは想像も付かないほどクセのある人物で、中でも小児科医・西脇(沢村一樹)はセレブ界きっての遊び人らしく、何度も祥子に誘いをかけてくる始末。
ところが直後、姉の同僚だった知枝(酒井若菜)が自殺する。知枝は信子の死について「責任を取るべき人がいる」「有名人ならなおさらよ」と謎めいた言葉を祥子に残していた。
姉の死に、信子が生前付き合っていた著名人の誰かが関わっていることを直感した祥子だが、真相を知ろうとすればするほど、渦中の人物が殺害されていく事態に。祥子は図らずも“黒い樹海”のような深い闇に吸い込まれていく。
Smartザテレビジョンオリジナルの出演者の見どころコメントは以下の通り。
【笠原信子役・小池栄子】姉としての“包容力”を意識して演じたので、そこがにじみ出ていたらいいなと思います。普段の自分とはまたちょっと違うところ。数シーンしかないですが、ポイントとしてそこを軸に進んでいると思うので、薄まらないように、ちょっとずつ入れたつもりです。重厚なサスペンスの結末だけでなく、家族愛と姉妹愛にも注目してご覧ください。
【西脇満太郎役・沢村一樹】景子ちゃんと向井くんという若い2人が松本清張作品に挑戦します。以前映像化されたときの作品と、同じ作品でもこんなに変わるんだということが楽しめると思いますし、松本清張を知らない若い方には、昭和の匂いというものを感じていただけると思います。見ていただけたら最初の映像化から50年以上たっているのに、どうしてこの作品がいまだに作品として愛されているのかが分かるのではないでしょうか。フラットというか、賢い人が多い世の中で、こういう昭和のギラギラ・ドロドロした作品を見て、人間ってこういう面もあるんだなということを感じてほしいですね。原作とは全然違う展開になりますから、原作好きの人にもこのドラマならではのアレンジを楽しんでほしいです。最後の最後までドキドキさせますよ!(笑)
【吉井亮一役・向井理】もちろん誰が犯人なのかってこともそうなんですけど、こういったシリアスな作品は久しぶりで、吉井のようなライトなスタンスもあまりないので、その辺りも楽しんでもらえたらなと思います!
【笠原祥子役・北川景子】松本清張ファンの方は絶対に好きな作品だと思うので、ファンの方はもちろん、あまり見たことがなかった人も楽しんでいただけると思います。祥子が姉の死の原因を探るうち、死の原因だけでなく姉の知らなかった顔がどんどん明らかになってきて、自分は彼女のことをどれだけ分かっていたのかと悩むんです。主人公が苦悩しながらも一歩一歩成長していく、ある意味成長物語だと思うので、サスペンスに苦手意識を持たれている方も、人間ドラマとして楽しんでいただけると思います。肩肘張らず、最後までのんびりご覧いただけたらうれしいです!
出演者が声をそろえて「寒かった…」という長野の雪景色もたっぷりと楽しめる「黒い樹海」。重厚なサスペンスの顔を持つのは確かだが、北川と小池の姉妹による仲が良い描写や、向井・沢村という演技派俳優のライトな演技、そして見事に現代風にアレンジされた作品の世界には、開始数分で引き込まれてしまう。
そう、まるで樹海のように、一度見始めた視聴者はエンドロールという“出口”まで決して画面から抜け出すことはできないはずだ。
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