立川志の輔の落語を現代風にアレンジし、中井貴一が主演を務める舞台「メルシー!おもてなし〜志の輔らくごMIX〜」が、東京・パルコ劇場で開演。初日の会見では、御礼を意味するフランス語「メルシー」になぞらえて、サッカー選出の長友佑都が平愛梨へ投げかけたイタリア語「アモーレ」についてどう思うかといった質問がなされた。中井は「最高だと思います。ストレートな愛情表現をできる日本人が増えればいいですね」と2人の恋路を応援した。初日公演を振り返りながら、舞台内容をレポートする。
舞台は、千葉県のさびれた商店街で起こる。外務省の武田(音尾琢真)から、「フランス特使の妻が娘にひな人形工房を見せたいので、工房見学と周辺の商店街を見学させてほしい」と商店街の会長である源造(中井)が依頼を受けるところから始まる。源蔵は魚屋(勝村政信)ら商店街のメンバーに声をかけ、街をあげておもてなしを用意する。
中井はテレビドラマで見せる、渋い役柄とは打って変わって、コミカルな演技を披露し、勝村と共に舞台中を駆け回る。そうした2人をなだめる役割を果たすのが、中井の妻役を演じるYOU。本人の地のキャラクターを活かした、力の抜けた雰囲気が舞台空間にマッチしていた。
同作は、志の輔の4篇の落語を一つのストーリーとしてまとめ、分かりやすいセリフや演出で構成されているため、落語初心者でも見やすいよう配慮されている。極上のエンターテインメントを楽しむべく、ぜひ劇場に足を運んでもらいたい。
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