NHK BSプレミアムで、10月30日(日)に放送される「The Covers'Fes.2016」の公開収録が東京・渋谷のNHKホールで行われ、エレファントカシマシ、ORIGINAL LOVE、JUJU、秦基博、BRAHMAN、横山剣が登場し、思い入れのあるカバー曲を披露。またスペシャルゲストとして斉藤由貴が登場した。
まずトップバッターを飾ったのは横山。北島三郎の「まつり」を選曲し、後にリリー・フランキーから「さぶちゃんの曲なのに永ちゃん(矢沢永吉)で入ってきましたね!」と感心されるように、白いスーツにシルクハットで舞台下からせり上がって現れた。ノリノリで歌い上げ、観客をフェスモードに引き込んだ。
横山は「NHKホールといえばこの曲でしょう」と自信たっぷりに語るも、リリーから「一曲目じゃないでしょう」とすかさずツッコまれていた。
その後、JUJUと秦が登場。リリーから「見た目がスナックのママ」と評されたJUJUは「スナックでは実地訓練をしています」とスナック好きを告白し、中森明菜の「DESIRE」を披露した。秦は坂本九の「見上げてごらん夜の星を」をギターの弾き語りと共に、とうとうと歌い上げた。
そしてORIGINAL LOVEが、自身の楽曲「接吻」を横山とコラボ。「マヨネーズとケチャップ、オーロラソースみたい」とリリーから評された2人が熱く舞台上で暴れ回り、最後の田島貴男のジャンプの後に、横山は「イーネっ!」とキメぜりふをプレゼント。
ORIGINAL LOVEは「自分でもどうなるか分からない、変化球」という、宇多田ヒカルの「Automatic」、そして「大人になってから歌いたかった曲」というRCサクセションの「スローバラード」の2曲を熱唱。
リリーから「大丈夫? 膝に水がたまっていない?」と言われるほど膝を動かしてリズムを取り、ノリノリで歌い上げていた。
その後、スペシャルゲスト・斉藤のステージに。白いドレスにピンクの花をあしらったドレスで登場した斉藤は、「卒業」と「AXIA~かなしいことり~」を披露。「卒業」を聴いたリリーは「卒業式には汚れた思い出しかないですが、なぜか甘酸っぱい思いになります」と振り返った。
さらに「卒業」の作詞を担当した松本隆がサプライズで客席に登場し、斉藤を驚かせる一幕も。「来ると知っていたらもうちょっとうまく歌えた…」との斉藤の言葉に、会場は笑みに包まれた。
松本は、レコーディング当時の斉藤を「僕自身すごく忙しくて廊下で寝ていた時に、ふと目覚めると斉藤さんがのぞき込んでいて『寝てるんですか』と聞かれました。あれは怒っていたんですか?」と斉藤に聞くと、「変な人だなぁと(思って)」と率直な思いを告白した。
その後、BRAHMANが登場し、結成20周年の節目のとき番組出演時に歌った「満月の夕」をカバー。オリジナルの楽曲を歌っていた2人と共に熱いステージを作った。リリーは「年末の紅白にも合う曲だね」としみじみ。
次に秦が再登場し、中森明菜の「飾りじゃないのよ涙は」をアコースティックギター一本で弾き語り、また自身の楽曲「70億のピース」を熱唱。
また、JUJUが欧陽菲菲の「ラヴ・イズ・オーヴァー」、横山がクレイジーケンバンド「欧陽菲菲」を熱唱し、共に“欧陽菲菲”でありながら真逆の曲調の楽曲を観客は楽しんだ。
ラストはエレファントカシマシが登場。今回初めてメンバーもトークに参加するということで、リリーは「メンバーはトークのリハーサルもしました」と明かす。
宮本浩次は「間の取り方が難しい…」と語り、ステージ上はしばし不思議な沈黙に包まれる一幕も。そんな中、秦が「学生の頃エレカシさんのコピーバンドをやっていました」とメンバーに告白。
それを受け、宮本は「こういう優れた人にそういうことを言われるのはうれしいです」とはにかみながら答えた。
エレカシは沢田研二の「サムライ」と、自身の楽曲「夢を追う旅人」を披露。沢田について「学校でみんなジュリー(沢田)の扮装をして、まねをしていました。格好いい大スターでした」と、当時を振り返った。
そんな楽曲をステージ上で赤いスポットライトと赤い羽を浴びながら熱唱し、観客から大歓声が上がった。
ラストはRCサクセションの「明日なき世界」を宮本とBRAHMANがコラボし、ステージ上で宮本とBRAHMANのボーカル・TOSHI-LOWが熱く抱き合った。
今回のフェスを終え、リリーは「音楽好きなお客さんが集まっているなと、すごくいい空気の中でやらせていただけました。この世の中には歌われず埋もれてしまう楽曲が多いと思います。全ての曲がカバーされたらいいのに」と願いを込めた。
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