陣内孝則監督「『君の名は。』と言ってくれたら…」

2016/10/27 23:10 配信

映画

映画「幸福のアリバイ~Picture~」完成披露試写会に登壇した入山法子、渡辺大、木南晴夏、山崎樹範、陣内孝則監督、柳葉敏郎、浅利陽介、佐藤二朗、柾木玲弥(左から)(C)2016「幸福のアリバイ~Picture~」製作委員会

陣内孝則が約9年ぶりにメガホンを取った映画「幸福のアリバイ~Picture~」の完成披露試写会が都内で行われ、陣内監督の他、柳葉敏郎山崎樹範浅利陽介木南晴夏柾木玲弥入山法子渡辺大佐藤二朗が登壇した。

同作品は、人生における数々の節目を舞台に、日常の悲喜こもごもを“写真”というキーワードを通して5つのエピソードで描くオムニバス喜劇。脚本は映画「桐島、部活やめるってよ」の喜安浩平が務めた。

3本目となる長編映画監督作に、陣内監督は「俳優としては完璧だが、監督としては未熟。皆さん全員が満足できる作品だとは思っていないけど、面白いと思ったら近隣の方にそう伝えてください。つまらないと思ったら『君の名は。』みたいな映画だったよ、と言ってくれたらうれしい」とおどけた。

また、出演者の中井貴一が撮影後に現金を置いていったことや、柳葉が前売り券を大量購入したことを明かし、「映画監督の才能には恵まれていないかもしれないけど、友人には恵まれました」とうれしそうに語り、「山崎と柾木も頼むよな!」とプレッシャーをかけていた。

「葬式」に出演する佐藤も「撮影現場は(栃木の)足利にある古い日本家屋でクーラーもなし。通夜の設定なので、昼でも夜にするために暗幕で窓をふさぐ。しかも男だらけの現場で、陣内監督も掛け声が大きくて暑苦しくてむさ苦しかった。総じて楽しい現場でした」と笑いを誘う。

「見合い」「結婚」に出演する山崎は「台本を読んだ時に、まさに俺だとスムーズに役に入れた役作りゼロの駄目男。木南さんとは初共演ですが、話し合いもせずに役にすっと入れたし、芝居か現実か分からず、前に付き合っていたっけ?と思ってしまった」と木南に熱い視線を送ったが、木南に「芝居です。怖い!」と拒否されていた。

さらに「誕生」に出演する柳葉について、陣内監督は「ギバちゃんは休みの時にも東京までわざわざ来てくれて感謝感激。しかも、長ぜりふも全部頭に入っていた。トレンディードラマ時代には感じた事のないものを感じた」と絶賛。

柳葉は「陣内さんから直接オファーもらって『断ってもいいからね』と再三言われた。それは断れないでしょう。受けた以上は一生懸命やった」と絆の深さを見せ、陣内監督は「ギバちゃんと役者として仕事をするのは10年以上ぶり。中井さんや柳葉さんくらいのクラスになると、僕以上に役を掘り下げてくる」と、ベテラン2人の役者としての魅力を語った。

40分間の舞台あいさつは、終始会場が笑いに包まれ、陣内監督の元に集結したキャストとのチームワークの良さを感じる時間に。なお、映画は11月18日(金)から全国公開される。