6月6日朝6時に誕生した悪魔の子・ダミアンと、彼をとりまく人々の連続死を描いたホラー映画「オーメン」(1976年)。当時、ホラー・ブームの火付け役ともなった同作の前日譚を描く最新作「オーメン:ザ・ファースト」が、4月5日(金)より全世界で同時公開される。このたび、プロデューサーとキャストが本作の見どころについて語った。
教会で起こる不自然な連続死…「オーメン」の前日譚を描いた物語
物語の舞台となるのは、イタリア・ローマに位置するとある教会。奉仕生活を始めるためにやってきたアメリカ人修練生・マーガレット(ネル・タイガー・フリー)が出会ったのは、修道院に預けられた少女・カルリータ(ニコール・ソラス)だった。
彼女の周囲では、なぜか人智を超えた不自然な連続死が起こり、その元凶はカルリータにあるとされていた。孤立するカルリータに自分の過去をみたマーガレットは、彼女を気に掛けはじめる。そこでマーガレットは、偶然にも恐怖で人々を支配すべく悪の化身を意図的に誕生させようとする、教会の恐るべき陰謀を知ってしまう。
暗躍する彼らを阻止しようとするマーガレットだったが、教会に隠された謎を解き明かしていくその先で、さらなる“戦慄の真実”を目撃することになる。
「どのキャラも天使側の人間のように見えるが…」キャストらが語る本作の見どころ
世界を震撼させた少年・ダミアンの出生の秘密が明らかになる本作。プロデューサーを務めたキース・レヴィンは「私たちがこの作品でやろうとしているのは、ホラーのビートをふんだんに出しながらも、そこに時事性を埋め込むことで、もう少し深く掘り下げて事実を知りたいと思っている観客のために、より高められた作品を作ることでした」とコメント。
「しかも、それは私たちにとってとても楽しいことでした。観客の反応を呼び起こして怖がらせることができるだけでなく、少しだけ考えてもらうことができるからです」とも語り、“ホラー映画の金字塔”として語り継がれる「オーメン」の恐怖を再起させつつも、さらにその物語をより深く知ることができる点が大きな見どころだと語った。
また、かつて主人公・マーガレットが幼少期を過ごしたマサチューセッツの孤児院で司祭を務め、現在はバチカン内で大きな影響力と権力を持つローレンス枢機卿を演じた俳優ビル・ナイは、本作の登場人物たちにも注目してほしいと話す。
「どのキャラクターも天使側の人間のように見える。しかし、実際にはほぼ全員がそうではない。悪気なく善意で行動している人たちが、実は悪魔側の人間でもあることもある。だからこそ、なにもかもが超善良に見えることの方が、逆に恐ろしく感じられる。そうこうしているうちに、実はいくつもの真実が明らかになっていくんだ」とコメント。
誰が善人で、誰が悪人なのか、誰が悪魔の子・ダミアンを生み出したのか、全く予想のつかない展開にも期待してほしいと語った。さらにビルは「経験豊富なホラー・ファンでさえ目を逸らしたくなるほどリアルに恐ろしい場面が出てくるよ。血塗られた場面だね。この映画を観終えるころには、誰もがクタクタになっているはずだよ」ともコメントした。