“常識、固定概念、価値観”それぞれ持っているものを崩し柔軟に受け入れることは、簡単なようで難しいことだと思います。
モコミのように不思議な力を持った人が側にいたときに素直に信じ、受け入れられる大切さをこのドラマを通して感じていただきたいです。
家族ならではの葛藤も描かれていますし、リアルな家族の掛け合いも楽しみの1つだと思います。俊祐は自分の居場所を自分で作ったことがありません。
好青年で周りからも好かれるけれど、屈折してる部分も持っていて、ただ優しいだけじゃない一面も持ち合わせている役柄もしっかり表現していきたいです。
僕は5人“兄妹”の長男で妹がいるので、モコミを演じる小芝さんとコミュニケーションを取りながら、本当の“兄妹”のような関係性を築けていけたらと思います。
家族の形というのは、ご家庭によってさまざまあるように、モコミの家族の在り方、葛藤、成長、幸せ、温もりを視聴者の皆さまにすてきな時間として届けていきたいと思っていますので、楽しみにしていてください。
萌子美の抱えている問題って、人との関わりで悩むという意味では非常に現代的。さらに家族にも問題があって、そのどれもが“今ならでは”のものです。夫婦のパワーバランスや親子の関係性もリアル。家族間の会話は見てくださる方に共感してもらえるのではないでしょうか。
ただ、清水家は基本“ホッコリ系”です。ドラマを見終わったとき「家族っていいな」と思ってもらいたいですね。伸寛と千華子のような夫婦も、世間的に多々いると思います。家族の幸せを維持するために伸寛はこういう夫婦関係を良しとしていますが、そのうちいろいろ起こるかもしれないですね。
僕としては、家庭における父親の悲哀とまでは言いませんが、「お父さんだっていろいろあるんだよ」というところを演じたいです。奥さん側には「何言ってるのよ!」と一喝されそうですけど(笑)。
僕だけの“感覚”といえば、自宅にパソコンを置いてある部屋があって、スリープ状態のパソコンが、僕が部屋に入ると何もしなくても起動するんですよ。それってすごくないですか?(笑)
萌子美の感覚って、僕は誰もが持っているものだと思うんです。ただ、いろいろとせわしない世の中で薄れているだけの気がします。“モノ”の気持ちが分かるってことは、他人を思いやることにもつながると思います。その温かさが伝わる作品にしていきたいですね。
ちょっとファンタジックな設定のこの作品は、私の好きなテイストです。萌子美のセリフに「窓が泣いている」というのがあって、それをどう映像化するのか、視聴者としても楽しみです。
橋部さんの作品に出演するのは初めてになります。萌子美だけでなく各登場人物の心情が丁寧に描かれていたので、一気に引き込まれました。
母親って出産してから少したつと、“ガルガル期”というものが訪れるそうです。子どもを守らなくてはいけないと本能で思って、攻撃的になってしまうことで、千華子は萌子美のこととなると、ずっと“ガルガル期状態”だと思います。
さらに、元々人の話を聞かない性格だから、周りは手が付けられないですよね(笑)。
最近、いろいろなタイプの母親を演じさせていただいていますが、千華子を演じることで、一個人としても母親である私にさまざまなことを気づかせてくれるのではないかと思っています。
千華子はきっと、子離れができていないと思います。夫の伸寛さんは本当に包容力がありますよね。とはいえ、物語が進むにつれて千華子にも大変なことが起きるのではないかと覚悟をしています。
私に萌子美に似た感覚があるとすれば、せりふを覚える能力でしょうか。大体真夜中ですけど、台本を読んでいると突然「あ、今からせりふが“入ってくる”」という瞬間があるんです。
清水家は、誰もが家族のことを思いやっています。だからこそ、傷つけ合ってしまう。その切なさの先に幸せが待っているといいですね。ぜひ千華子でなく、萌子美の優しい視点でドラマをご覧ください。
今回はとにかく、孫の萌子美にくっついていようと思います(笑)。観は孫娘がかわいくて仕方ないんでしょうね。気が合うというか、空気感が一緒なのかな。側にいて見守りますよ。多分、観は良い人だと思います。“悪人”じゃあないですよ。でも、過去に問題を起こしていたらしいから、また何かやらかしてしまうかもしれないですね(笑)。
観はお金がないと言いつつ、格好も何だかおしゃれ。ちなみに、頭に巻いているバンダナは僕の私物です。奥さんが好きで買ってくるものがあるんだけれど、思いつきで巻いてみました。結構数があるので、どうせなら毎シーン変えようとか思っていますよ(笑)。
萌子美役の小芝さんは、どこか不思議な空気が漂っているお嬢さんでした。彼女となら、変に作り込まなくても、良い関係が築けるだろうし、面白いドラマが作れる気がしています。
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