――竜星さんが演じる達也は口数が少ないものの、いつもメッセージ性のあるTシャツを着用されています。そういった衣装にしたのはなぜでしょうか?
ドラマを作る際に、それぞれ“キャラクターカラー”を考えるんです。例えば、望美は黄色、多恵はグレーとか。ですが、達也だけなかなか色が浮かばなくて。
そんな時に、スタッフが“I ■(ハート) 茨木”と書かれたTシャツを着ているのが見えて、気になったので「なんでそのTシャツを着てきたの?」と聞いたら、「なんとなく、今日の気分で」と言われて。それが頭に残っていたため、達也にもメッセージ性のあるTシャツ着せて、達也からのメッセージを伝えていこうと決めました。
着用するTシャツについては、スタッフと「日本語が続いたら英語に変えてみよう」など話し合って決めていますが、すごく楽しい作業になっています。竜星さんも「今回はこれなんですね」なんて言いながら、楽しんでくれていると思います(笑)。
――ドラマの中で音楽が流れるシーンが少なく、静寂の中に引き込まれていきますが、音楽が少ないことに関して、どのような意図があるのでしょうか?
飾りを少なくしようという思いは当初からありました。音楽を担当するスタッフから、音楽を入れて戻ってきた映像を見ると、やっぱりこれまでのドラマ同様に楽曲がたくさん入っていたので、それを削る“引き算”の作業から始めました。
だいたいこういった音楽にまつわる作業は6時間ほどかかりますが、音楽を“削る”という作業だったので、2時間くらいで終わりましたね。
「同期のサクラ」のときは「さくら」をどこで流すのか、流したいタイミングが遊川さんと少しが違っていたので、何度も話し合いをしていましたが、今回は音楽を入れたいタイミングが同じで、すんなり進みました。
視聴者の皆さんに、「音楽が少ない」ということだけでも気付いていただけたことが、すごくうれしいです。
――第9話は、多恵が亡くなるという衝撃的な結末でした。最終回のキーパーソンや、見どころを教えてください。
キーパーソンは、望美ですね。望美は、第9話で多恵という絶対的な存在を失い、その後どういう道に進んでいくのか見どころです。ハッピーエンドは確約できませんが、柴咲さんと3カ月間寄り添ってくださった視聴者の皆さんに、『「見終わってよかった」と思っていただける最終回にしましょう』というお話はしていました。
最終回は作りながら緊張していましたし、準備稿を読んで「何これ!」と言われないかなど不安はありましたが、柴咲さんに「最終回らしい最終回だね」と言っていただけました。先日クランクアップしましたが、すばらしく演じていただけて、とてもすてきな3カ月間でした。
「35歳の少女」最終回は、12月12日(土)夜10:00から日本テレビ系にて放送。
また、最終回放送直前には柴咲と坂口が、柴咲の公式YouTubeチャンネル「柴咲コウ 公式 'Les Trois Graces' Channel 」にて二人きりの打ち上げを生配信で行う。さらに、最終回放送直後には、日本テレビ公式YouTubeチャンネル「日テレ公式チャンネル」にて柴咲と坂口が、アフタートークを披露する。
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