なにかとハラスメントとされる昨今は、たとえフィクションであろうと、徹底的な悪役よりも、大久保さんのような愛ある厳しさが好まれる。
「半分、青い。」(2018年度前期)のヒロイン鈴愛(永野芽郁)の漫画の師匠・秋風(豊川悦司)も最初はいけすかない変わり者で、鈴愛を雑用係としてこき使った。この感じはすこし千鳥に似ている。が、彼もやがて鈴愛に深い愛情を寄せる師匠になり、大人気キャラになった。
「おちょやん」では、父親(トータス松本)も継母・栗子(宮澤エマ)も、久しぶりに明らかにハラスメント的な行為をしている人物として描かれているが、道頓堀・岡安のシズ(篠原涼子)も女中頭・かめ(楠見薫)も、カフェーキネマの人々も、京都の千鳥も、意地悪かな?と見せてそうでもない。
ただ、第30回に出てきた鶴亀撮影所の大部屋女優たちはなかなか“いけず”そうである。第7週でも彼女たちのいけずは続くのか、それともあっという間に千代の味方になるか、刮目して待ちたい。
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