ドラマ初出演![Alexandros]川上洋平インタビュー!「漱石という役を手放したくないなって思ったんです」<ウチカレ>

2021/02/24 12:00 配信

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ドラマ「ウチの娘は、彼氏が出来ない!!」(以下、「ウチカレ」)(日本テレビ系)に出演し、菅野美穂演じる恋愛小説家・碧の担当編集者であり、彼氏候補でもある橘漱石役を演じている川上洋平。人気ロックバンド[Alexandros]のギター・ボーカルとして音楽活動に邁進する中で、テレビドラマに初出演し、本格的な演技に挑んだ理由とは?

恋愛小説家・碧(菅野美穂)の担当編集者であり、彼氏候補でもある橘漱石役を演じている川上洋平撮影=諸井純二


「俺が人生のどこかで演技するタイミングが来るとしたら、これしかない。この人からのお誘いを断る選択肢はない」と思った



「演技には前から興味はありましたね。でも、『いつかやりたいな』というよりは、良いお話があったときに、本業の音楽活動との兼ね合いがうまくついたらその流れに乗るべきだって思っていました。だから何が何でもやりたいということではなく、タイミング次第だなって。

 2017年に、[Alexandros]が主題歌を担当した映画『きょうのキラ君』に少し出たことがあるんですが、そのときは僕から監督に、『通行人役とかのエキストラでいいので出演したいです』ってお願いしたんです。僕は映画がすごく好きで、たまに監督や裏方の人がカメオ出演していたりするので、『そういう出方で良いのでお願いします』って。そうしたら気を遣っていただいて、『いや、セリフを付けますので』と言ってくれて、終盤に登場する割と重要な教師役をいただいたんです。でも、初の演技なのに目の前に40人くらいの生徒役がいて。ちゃんと俳優として活動されている方々を前にして演技をするわけですから、恥ずかしさでいっぱいでしたね(笑)」

「ウチカレ」への出演は、脚本を手掛ける北川悦吏子からもらった手紙が決め手となったという。

「元々漱石という役自体はあって、北川さんの中では、役者さんというより、もうちょっと雰囲気や佇まいで見せる人、例えばミュージシャンとかっていうイメージがあったそうなんです。それで、映画監督の岩井俊二さんに『誰かそういう良い人いない?』って相談されて。岩井さんと僕がカフェ友ということもあって、岩井さんが僕の名前を出してくれて、北川さんが僕のことを調べたら結構イメージにハマったらしいんですね。それで、僕をイメージしながら脚本を肉付けしていったみたいです。その脚本と『出演してほしい』ということが書かれた手紙を読ませてもらったんですが、僕を想像して書いてくださったってこともあって、『この漱石という役を手放したくないな』って思って出演を決めたんです。

実は、僕が子供のときに好きだったドラマが北川さんが脚本を書かれた『愛していると言ってくれ』(TBS系)なんです。放送されていた当時、僕は中学生で父の仕事の都合で中東に住んでいたんですけど、父の会社の従業員のサービスの一貫で、洋画や日本の映画やドラマのビデオリストみたいなのがあって。その中で観たいのがあれば送ってくれるっていう。
そこに『愛していると言ってくれ』があったんです。僕はそのとき、まだラブストーリーのドラマに馴染みがなかったんですけど、雑誌を見てたら、日本では今『愛していると言ってくれ』というドラマが流行ってるっていう情報が載っていて。『じゃあ観てみようかな』って、VHSを送ってもらったんです。それで食い入るように観て。幼かったのでちゃんと理解できていなかったところもあったと思うんですけど、主題歌のDREAMS COME TRUEの『LOVE LOVE LOVE』とかも含めて全部が良くて。それが今思うと、僕にとっては初のラブストーリードラマ体験でしたね。すごくハマっていたので、主演の豊川悦司さんを真似して、ロンTみたいなのを着て、目を少し細めた表情で写真を撮ったりしていて(笑)。それで、そのときの写真を北川さんに送ったんですよ。そしたら『ほんとだ!』って反応してくれました(笑)。
 
北川さんの作品をもっと遡ると、『素顔のままで』(フジテレビ系)もすごく印象に残っていて。主演の中森明菜さんが踊るシーンを撮っていた建物が、僕が幼少期から馴染みのある場所だったんです。そんな思い出深い北川さんから今回お話をいただいたので、『俺が人生のどこかで演技をするタイミングが来るとしたら、これしかないでしょ。この人からのお誘いを断る選択肢はない』って思ったんです。だから、例えどんな役だろうが惹かれていたと思うんです。だから僕がゴンちゃん役をやっていた可能性だってあると思います(笑)」