ヒロイン・千代(杉咲花)と夫・一平(成田凌)夫婦の間に危機が訪れた連続テレビ小説「おちょやん」(毎週月~土曜朝8:00-8:15ほか、NHK総合ほか※土曜は一週間の振り返り)。4月22日放送の第99回では、2人が面倒を見てきた青年・寛治(前田旺志郎)のふるまいが大きな感動を呼んでいる。(以下、ネタバレがあります)
一平と灯子(小西はる)をめぐり、鶴亀新喜劇を揺るがす問題が巻き起こった第20週「何でうちやあれへんの?」(第96~100回/4月19~23日)。98回で千代から離婚届を突きつけられた一平は、「もう一度だけ話がしたい」と千代を呼び出し土下座。あらためて千代に「離縁してください」と伝えた。
あらためて自分から離縁を申し出たのは、あくまでも自分に原因があるからこその“けじめ”だろう。灯子のおなかに宿った新しい命を「守ってやりたい」という一平。勝手な言い分だが、千代自身、父親のことではさんざん苦労してきた。
そもそも家を出されたのも、父・テルヲ(トータス松本)と後妻・栗子(宮澤エマ)に子ができたことがきっかけ。ろくでもない父親に苦しめられてきた千代が、生まれてくる子を守りたいという一平に反対できるはずはない。2人の離婚が決まった。
傷ついて帰宅した千代を、寛治が待っていた。
寛治はあたたかい夕食を作ってふるまい、「30年前と一緒や。うちは邪魔者や」と嘆いた千代に「おんなじやあれへん。今は僕が一緒にいてますやんか」とほほ笑んだ。ちょっとした行動、ふとしたひとことに、千代に寄り添う寛治の自然な優しさ、温かさがにじむ。
千代がたまらず「何でうちやあれへんの?」と苦しい胸の内を吐き出すと、千代に代わって「一平さんのどあほ!あんたなんかいてへんかってもな、千代さんは幸せになれるんや!」とぶちまけた。まるで自分のことのように涙を流しながら。
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