長澤まさみ“恵那”、“正しい道”を暴走し始め視聴者沸きまくり 3週連続トレンドTOP3入り<エルピス>

2022/11/10 15:49 配信

ドラマ レビュー

恵那は「正しいこと」を強行する…「エルピス」第3話より  (C)カンテレ

11月7日放送の「エルピス―希望、あるいは災い― 」(毎週月曜夜10:00-10:54、フジテレビ系)第3話で、あっと驚く展開に視聴者のコメントが止まらず「#エルピス」がTwitterトレンド最高3位まで上昇。これで初回から3週連続のTOP3入りを果たした。

よく覚えてないのに「犯人で間違いない」って、おかしくないですか?

問題提起のVTR作成について、斎藤のアドバイスを受ける拓朗と恵那「エルピス」第3話より (C)カンテレ


本作は、スキャンダルのせいで落ち目のアナウンサー・浅川恵那(長澤まさみ)と彼女に共鳴した仲間たちが、連続殺人事件のえん罪疑惑を追う中で、一度は失った“自分の価値”を取り戻していく姿を描く社会派エンターテインメント。作品中で扱われている事件は、実在の複数の事件から着想を得ている。

また、タイトルの「エルピス」とは、古代ギリシャ神話で、様々な災厄が飛び出したと伝えられる「“パンドラの箱”に残されたもの」で、「希望」とも「厄災」とも訳される言葉。真相に迫っていく過程で恵那たちは様々な「希望」を見出すが、自身やその周囲に「災い」も降りかかる。“えん罪の再調査”というパンドラの箱を開けてしまった彼らが行き着く先はどちらなのか…という意味が込められている。(以下、ネタバレを含みます)

恵那は、松本死刑囚(片岡正二郎)の弁護人・木村(六角精児)から、先日の女子中学生殺人事件と松本の事件との関連を疑っているという新聞記者・笹岡(池津祥子)を紹介された。笹岡も12年前の事件は真犯人が別にいると考えていて、恵那と拓朗(眞栄田郷敦)に、新聞社にある当時のすべての事件資料のコピーを渡すのだった。

笹岡に会い、資料を手に入れたことで恵那は勢いづき、当時、事件にかかわった刑事を訪ねた。その刑事・平川(安井順平)は、「松本はえん罪で、先日の殺人事件の犯人が12年前の真犯人」という恵那たちの仮説を鼻で笑い、「犯人は松本で間違いない」と断言した。だが、当時のことはよく覚えていない、と言った平川に、拓朗は「覚えてないのに“犯人で間違いない”ってヘンですよね?」とツッコむ。「最高裁で判決が出てるから」と当たり前のように返す平川。すると拓朗は、その判決が間違っていたかもしれない、などとグイグイ詰めて、平川を憤慨させる。

「そんなことは絶対ありえませんから!」と吐き捨てて席を立った平川に、なおも食い下がり、既に退職している当時取り調べをした刑事の連絡先を尋ねる拓朗。当然教えてもらえず、彼は電話帳で同じ苗字の人を順番に当たるという超アナログな方法で探し始める。そして1週間後、144件目にして遂に探していた元刑事・山下(谷川昭一朗)を見つけ、恵那と共に会いに行った。

「許してくれ」が犯行の自供になるのか?


山下は「私らが“オマエがやったんだな”と言ったら、土下座して泣きながら“許してくれ”と言った。それは殺った、ということ」と当時を回想した。その「許してくれ」は、執拗な自白の強要に対する言葉だったかもしれないのに…と恵那は思ったが、山下を怒らせたくなくて、その疑問を飲み込んだ。

そして彼らは、被害者遺族のインタビューをとることにした。だが、当時さんざんデリカシーの無い取材攻勢を浴びた遺族は、マスコミに対して今でも敵意剥き出しで、取りつく島も無かった。簡単には話してもらえないことを痛感した恵那は、遺族に手紙を書いて誠意を見せることにした。そして6通目の後、被害者の父から連絡が来た。しかしそれは「今さらえん罪かも、など知ったこっちゃない。もういいかげんにしてくれ!」という怒りの電話だった…。

だが恵那は、自分たちマスコミの蛮行は自分たちで挽回するしかない。他人の過ちは正そうとしてるのに、自分たちの過ちはしょうがない、で済ますのは最低だと、インタビューを諦めようとはしなかった。

遺族にインタビューを何度も断られ、諦めムードの拓朗と、絶対に諦めたくない恵那「エルピス」第3話より (C)カンテレ