平野紫耀が三浦友和、坂東彌十郎らと迫真の演技を繰り広げながら怒涛の展開へ<クロサギ>

2022/11/12 19:07 配信

ドラマ レビュー

平野紫耀と三浦友和、坂東彌十郎、山本耕史らの見応えある演技合戦

そこで黒崎の正体に気付いた御木本。黒崎が御木本に聞きたかったこと、なぜ御木本ほどの大物詐欺師が平凡な自分の父親を狙ったのかを問い掛けると、「平凡な父親ほど自分の子どもを特別な存在にしたがる。そのための金が欲しくなる。お前の親父は幸せだなぁ。期待に応えてやったじゃないか。息子がクロサギという特別な存在になった。まぁ、顔なんて覚えてないけどな」と嫌味で返した。

怒りに震える黒崎が御木本のそばに駆け寄ろうとしたとき、同じく御木本逮捕のために捜査していた警部補・神志名(井之脇海)らによって逮捕された。しかし、御木本はすぐに釈放された。

御木本への被害届が取り下げられたのは、桂木の計画だった。釣り堀にやってきた黒崎に桂木は「邪魔して悪かったな」と言うが、黒崎は「計画どおりだよ。親爺(※桂木のこと)に内緒で御木本を完全に喰うことはできない。だから考えたんだよね。御木本に親爺を裏切らせる…」と明かした。借金を返せなくなった御木本が、桂木の金に手をつけることを予測していたのだった。事実、それで桂木は黒崎を呼び出していた。

原作の「クロサギ」20巻の1冊分を1話で描くスピード感のある展開となったが、それを支える俳優陣の演技が重厚感もあり、見事だった。

白石のときはパンケーキを大口で食べたり、ひらがなの“まほうのどうぐ”にツッコんだり、かわいらしさを見せていた黒崎。一転して、御木本との対決では、冷静に追い詰めながらも、憎しみを表情だけでなく全身ににじませていた。また、桂木や、黒崎のことを気にかける氷柱の父・辰樹(船越英一郎)との息詰まる、あるいは切ないやり取り。

それぞれの場面で、平野は三浦らと向き合い、呼応する演技を繰り広げた。SNSには「演技合戦って感じだった」「演技派俳優さんばかりで見応えある」「役者の方々、圧巻の演技でした」といった声が寄せられた。

次回、11月18日(金)放送の第5話は、黒崎が御木本を追って上海へ。復讐劇の結末が描かれる。

◆文=ザテレビジョンドラマ部