エースは青葉の母(菊池亜希子)と偶然再会。真相を知った彼女からエースを信じた娘が正しかったという思いを聞き、青葉の妹が生まれたことを知る。またそこで、エースが青葉の命日に子どもたちの臓器移植を支援する活動に寄付をしていたことも暗に示された。
命がつながっていることを感じたエースは気持ち新たに「Get Ready!」と合言葉を発し、結衣のオペに挑んだ。
その一方で、ジョーカーは日米間の国家に関わる取引という大きな切り札を使うことに。警察との攻防にハラハラしたが、高城が取引を受け入れたことで闇医者チームに捜査が及ぶことなく、結衣のオペは無事に成功した。
闇医者チームの“正義”によって命がまたつながった。1年後に高城はジョーカーの取引の功績で警視総監に昇進したが、5歳下の妹が結衣と同じ病で亡くなったことを経験したことによる命を救うことへの思いからも、法で許されない正義を受け入れることになったのではないか。「正義は悩ましいもの」でありつつ、命を救うこと、また生きることを最後まで見せた。
エースを演じた妻夫木聡の演技も素晴らしかった。青葉のことで押しつぶされそうになる心。青葉の母と再会するまでうつむきがちだったところから、力強さが戻った感のある歩き方への変化。オペ中に命と必死に向き合う姿。エースとしてはずっとクールだったが笑顔も見せ、機微を丁寧に表現した。本作ではゲスト陣の熱演も話題になったが、間違いなく妻夫木がけん引してきたのだと感じる最終回だった。
最後は、解散した闇医者チームが再び結集。「この手が動く限り、命を救い続けたい。それが俺の生きる価値だ」というエースが新たな出発に際して「Get Ready!」を発しようとしたとき、ジョーカーが「俺も一度言ってみたかった」とお願いして言おうとしたところで終わりを迎えた。SNSでは、ジョーカーが言うところを聞きたかったという投稿も相次ぎ、続編を希望する声も寄せられていた。
◆文=ザテレビジョンドラマ部
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