木村拓哉“風間”の圧倒的存在感と、赤楚衛二“瓜原”の緊張感いっぱいの対比に引き付けられる<風間公親-教場0->

2023/04/11 11:58 配信

ドラマ レビュー

新人刑事の教育を担う風間(木村拓哉)の厳しさに戦々恐々(C)フジテレビ

木村拓哉が主演を務める“月9ドラマ”「風間公親-教場0-」(毎週月曜夜9:00-9:54、フジテレビ系) の第1話が4月10日に放送された。30分拡大で展開された初回は、新人刑事に必要なスキルを学ばせる任務に当たっている風間(木村)の元へ、瓜原(赤楚衛二)がやって来た。2人の見応えある対峙は、Twitterの国内&世界ともにトレンド1位を獲得する反響を呼んだ。(以下、ネタバレがあります)

通称・風間道場へ新人刑事が送り込まれる


同作は、長岡弘樹の小説を原作に、2020年と2021年に新春SPドラマとして放送された「教場」「教場II」の前日譚、風間公親(木村)が教官として警察学校に赴任する以前、新人刑事の教育に刑事指導官として当たっていた時代を描く。風間がなぜ冷酷無比な人格となったのか、その謎が明らかになる。

風間とバディを組んで実際の殺人事件の捜査を通してスキルを学ぶ“風間道場”に送り込まれる新人刑事を、赤楚、新垣結衣北村匠海白石麻衣染谷将太が演じる。また、神奈川県警捜査一課の事務員・伊上幸葉を堀田真由、捜査一課の刑事・谷本進一を濱田崇裕(ジャニーズWEST)、同じく刑事・尾山柔を結木滉星、神奈川県警本部捜査一課調整官・眞堂丈史を小林薫、通称・風間道場を考案した神奈川県警警察学校の学校長・四方田秀雄を小日向文世がふんする。

第1話は、SPドラマ「教場II」のラストで描写のあった、風間と遠野(北村)が何らかの事件の張り込みをし、怪しい人物に襲われたときの47日前から始まった。まだ風間の右目が“義眼”ではないころだ。地域課の警官として空き巣の常習犯逮捕の手柄を立てた瓜原(赤楚)が、捜査一課に配置換えを命じられ、風間道場で学ぶことになった。

風間の厳しさに直面する瓜原


瓜原は、タクシーの乗客だったホストクラブのオーナー・芹沢(久保田悠来)が刺殺された事件の現場で風間と出会った。あいさつもそこそこにタクシー運転手から話を聞くように言われる瓜原。不慣れな瓜原に風間は助言をするものの、「自分で考えてみろ」というスタンスだった。

風間の厳しさに胃痛を起こしつつ、容疑者として浮かび上がった女性、日中弓(内田理央)の聴取をすることに。風間に「一撃で仕留めるんだ」と言われた瓜原は、「あなたの味方です」と寄り添いながら迫っていこうとしたが、かわされた揚げ句に、小ばかにされる始末だった。

その様子を見ていた風間は「目の前の犯人を取り逃がしても、次の世代の捜査能力を育てる方が重要な場合もある」と言った。そして、聴取から逃れた弓が外で楽し気に電話する姿を瓜原に見せ、「よ~く目に焼き付けておけ。君の見た死体は授業で使う人形とは違う。生きていた人間だ。ここは“教場”ではない」と続けた。

教場とは、警察学校の教室のことを指す。SPドラマでは、警察官になるべくさまざまなことを学んでいく生徒たちに「適性のない人間をふるい落とす場である」という考えのもとで接していた風間。その境地に至る片鱗が見えるようだった。

新人とはいえ、警察学校で習ったことを実践していかなければならないのだ。