――演じる人物の印象と意気込みをお聞かせください。
まずは大河ドラマ「光る君へ」のオファーをいただいたことに、うれしい気持ちより、驚きが大きかったです。紫式部、清少納言、和泉式部は知っていましたが、赤染衛門という歌人を知らず、色々調べました。資料は少ないですが、赤染衛門は良妻賢母で、賢い女性というイメージが多いのですが、歌の内容を見るととても色気のある女性を連想させます。そんな二つの顔を持つ女性を、大石静先生がどう描いてくださるのかとても楽しみで、そして、監督が作り上げる赤染衛門と言う歌人の存在をたくさんの方に知っていただきたく思っています。
――大河ドラマ出演歴・思い出などをお聞かせください。
子どもの頃から、家族全員で大河ドラマを観ていたので、家族で見る幅広い年齢層向きのドラマという印象が強いです。韓国ドラマなどは16話と長いのですが、それ以上、年間通して一つの物語を作り上げる大作。そんな大河ドラマに自身がオファーいただけるとは思ってもみなかったので、信じられない気持ちでいっぱいです。
――およそ千年前の華やかな京都を舞台に演じる楽しみについてお聞かせください。
千年前の華やかな平安時代、人々がどんな生活をされていたのか? 何より衣装が華やかなのが楽しみです。せりふは京都弁のイントネーションなのか、も気になりますが、和歌の意味など、色々と勉強になりそうで皆さんと一緒に平安時代を学びたいと思います。
――古都京都の印象や思い出はありますか?
私は京都が大好きで、もともと寺院巡りが好きなので京都に足を運ぶことが多いのですが、歴史を深掘りして出向くことはなかなかないので、今度は御所や、平安時代の寝殿造でもある平等院にゆっくり行ってみたいです。赤染衛門にまつわる場所なども探して行きたいです。
――演じる人物の印象と意気込みをお聞かせください。
不器用でどこか頼りない従者ですが、お仕えする家の状況がきびしく、皆が離れていく中でも仕え続ける乙丸には忠義とまひろ様のことを思う心が感じられます。体を張って守ったり、守れてなかったりもしますが。顔合わせの時に、スタッフの皆さんがとてもたくさんいらして、こんなにもたくさんの人間がこの作品を作るのか、と、とてもワクワクしました。その一人として喜びを感じながら、当時の身分の高くない女性の従者の人間を演じることで、感じることや伝えられることがあったならと思います。
――大河ドラマ出演歴・思い出などをお聞かせください。
同じ京都を舞台にしていた「新選組!」(2004年)に体調が悪く途中で故郷に帰る隊士、阿比留鋭三郎役で出演しました。当時、脚本の三谷幸喜さんが、今までの新選組を描いた作品の中では描かれたことのない人物だと話されていました。実際、阿比留鋭三郎の“wiki”には演じた俳優は僕しか載っていなくて光栄です。病人の役だったのでせりふより咳の回数の方が多かった記憶があります。
――およそ千年前の華やかな京都を舞台に演じる楽しみについてお聞かせください。
まひろの家のスタジオセットが大変素晴らしくて、細かいところまで見入ってしまっています。池があり、庭の木や草、畑なども本物で、こんなにも大きくて、細かいところまでしっかり作られているのは大河ドラマだからこそだと思いました。貧しさもしっかり表現されていて、本当にリアルで生活している気持ちになります。きっと他のセットも素晴らしいだろうと思いとても楽しみです!
個人的には京都とは少し離れますが、以前webのレコメンドのコーナーを担当させてもらっていて、人生でベスト級にはまった“朝ドラ”「スカーレット」(2009年)の制作の方が作られているので大変楽しみです。ロケでは本物の牛を使った牛車がいてびっくりしました。