そうしている間に終電を逃した3人。とりあえずファミレスに入って話をする中で、泉の身の上話になり、俳優を目指していて新潟から上京したこと、父親がいるけど向こうは息子だと気付いてないこと、その父親というのがBar「灯台」で働く料理人のフクオだった。「今はこのままでいいかな。近くにいるだけでもホッとするし」と、息子だと打ち明けるつもりはないようだ。
そんなカミングアウトがあった後、タクシーで泉を送った後、「私はどこかで時間をつぶします。家が遠いから」という美女に「付き合うよ」と言って、“M”は一緒に時間を過ごすことを選択。美女が「一緒に行きたいところがあるんです」と言って、“M”を連れて行ったのは「怪談バー」だった。
怪談師が「お客さまの中で連れてきてる方がいらっしゃいます」と言って“M”を指差した。慌ててバーを出た2人だが、“M”が地蔵の前に積まれていた石の一つを持ってきたことが分かり、返すために再び地蔵のところへ。
その後、空も明るくなり、2人は喫茶「マーメイド」へ。“甘いものは苦手”とか、自分のことを知りすぎている美女に警戒する“M”だったが、美女は“F”の一番仲のよかった元同僚だった。
そこでいろいろ分かった話がある。1学期の終わりに幼稚園の職員全員で労働環境の改善を園長に訴えた。「そうじゃなかったら休み明けは誰も出勤しません」というちょっと脅し文句もつけたが、園長からは何の返信もなかった。新学期に登園する子もいるので、“F”が代表して保護者に説明するために幼稚園に行った。すると保護者から「子どもを預かってくれないと仕事に行けない」と泣きつかれ、2日目以降も出勤することにした。
その行為が他の職員から見ると裏切りに思え、”F”は孤立してしまった。しかし美女は後悔し、ハロウィンの日に幼稚園で行われた劇を見に行った。すると“F”と目が合い、“F”は舞台から降りて美女に大金を渡し、「ごめんね」という言葉を残して姿を消した。
そのお金を返したくて“M”に会いにきたということだった。甘いのが苦手なことなど、“M”のことをよく知っていたのは”F”から話を聞いていたから。“F”から“M”に送られてきたタヒチの写真も、「一緒に行けたらいいね」と話をしていた時に美女が”F”に送ったものだと分かった。
その写真が送られてきたことを知って、美女が「あの子は大丈夫ですよ。この世界にちゃんといます」と言ってくれたことは“M”にとっても心強い言葉だったのではないだろうか。
それよりも、Bar「灯台」でバイトしているミトに美女と朝帰りというのを知られ、「ずっと一緒だったんだ。彼女が行方不明なのに」と責めるような言葉が”M”に刺さる。美女の正体が分かったが、こっちはこっちでややこしくなりそうな予感がする。
◆文=ザテレビジョンドラマ部
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