社長と話をしている時に“昔の彼女”が出てきたが、その彼女は“M”が本気で好きになった女性だった。“世の中のみんなが知ってることを自分しか知らないとっておきの情報のように話す少し変わった子”だったと回想するが、今はシンガポールの高層マンションで暮らしている。これも“M”だけ変わらず、周りは変わっていっているということを象徴するエピソードの一つ。
夜になってBar「灯台」を訪れると、恋人“F”の姉が来ていた。しかも一人じゃなく、友人4人とテーブルを囲んでいる。テーブルの上にはいくつもの食事、そしてワインのボトルも。半強制的に一緒のテーブルにつかされ、“F”の姉たちの会話に付き合わされることに。
いつもカツアゲされるようにお金を巻き上げられているので、このテーブルの代金も“M”が払ったのだろう。友人たちが帰り、“F”の姉と2人になってから、“F”から連絡があったことを姉に報告。「困った様子もなかったし、楽しくやってるんじゃないですか」と。
連絡があったことで“F”が無事だと確認できたので、“M”が「だからもう少し待ってみてはどうですか」と姉に伝えると、素直に「いろいろありがとうございます」とお礼を言って店を出た。
馬鹿正直に“M”は“F”の姉を追いかけ、習い事の月謝を支払うかのようにお金を渡すと、お金を受け取りつつも袋を破って、「もういいです。無事にリフォームも終わりましたから。変わっていくんですよ、全部」と言ってタクシーに乗り込んだ。ここでも周囲の変化から置いてきぼりを喰らったような感じになった“M”だった。
終盤、“F”がどこかの海を見ている場面が出てきたが、ハロウィンの夜に失踪した後、彼女もやはりいろいろと変わっていったのだろう。
他にも、泉(青木)が意を決して、フクオ(宮藤)に息子であることを打ち明けるなど、“M”の周囲で変化が起こっている。“M”はそれでも「変わらなくていい」と思うのだろうか。それとも自身も「変わらなくては」と思うのだろうか。物語も折り返し地点を過ぎたので、次回あたり大きな変化がありそうな予感がする。
◆文=ザテレビジョンドラマ部
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