橋本環奈主演の「トクメイ!警視庁特別会計係」(毎週月曜夜10:00-10:54、フジテレビ系)の第10話が12月18日に放送された。警察組織を脅やかす謎の人物・Xとして捕まった男の口から出てきた黒幕の名は「湯川」だった。強行犯係の前に立ちふさがる壁の大きさと、ラストに明かされた“Xのリーダー”の姿に、SNSでは「どんでん返しのどんでん返しを食らった気持ち」「次回が待てないよ~!」といった声が続出している。(以下、ネタバレを含みます)
同作は、経費から事件解決の糸口を見つける新しい警察エンターテインメント。緊縮財政を強いられた警察の本庁から、“特別命令(トクメイ)”を背負って派遣された特別会計係が橋本環奈演じる一円(はじめまどか)だ。
経費において一円のズレも許さない几帳面な性格の円。周囲から「疫病神」と呼ばれるほどの“凶運”を持つ円が、沢村一樹演じる湯川哲郎をはじめとしたひと癖もふた癖もある個性豊かな刑事たちとともに、“お金”の面から事件解決に迫っていく。さらに警務課長・須賀安吾を佐藤二朗、上司である副署長・中塚文雄を鶴見辰吾が演じ、脇を固める。
9話で湯川班が捕まえた脅迫者・X。彼は取り調べのなかで、後ろ暗い仕事をしている警察上層部の不正をネタに金銭を脅し取っていたことを認める。そしてさらに、実はXが単独犯ではなく複数人で成り立つグループであることを明らかにした。
「あらゆる署のあらゆる部署に存在するんです…Xは」。警察上層部や組織に不満を抱く人々がXとして活動しており、今回逮捕されるに至った片桐幹夫(米本学仁)の殺害についても“リーダー”からの指示であると証言。そしてそのリーダーの名前として、「湯川」の名前を挙げたのだ。
もちろん湯川がそんなことをするはずがないと信じ、捜査を続ける円。しかし湯川が懇意にしていた片桐の営むクレープ店に突如1000万円もの現金が届けられたり、湯川が抱えていた借金が突如返済されたという状況証拠が次々と出てきた。そして肝心の湯川は、現在消息不明の状況にある。
だが円と湯川班はもちろん、湯川が殺人を指示するはずがないと信じて捜査を続行。確認できる湯川の足取りを追い、さらに警察組織の不正を告発する準備も進めることに。
警察上層部が裏金を作っているという証拠を探すため、公用車の移動履歴から怪しい建物をしらみつぶしに探し出す円たち。表向きは警察に関係のない場所へ向かっている履歴に目星をつけ、月山久(前田拳太郎)と円が潜入する。
しかしその動きは、警察上層部である榊山慎一郎官房長(福井晶一)に読まれていた。あたかも万町署の取調室そのものといった部屋に2人が入ると、突如部屋の扉がロックされる。そして別室から、榊山官房長の声が響く。説明によれば、同施設は榊山官房長が目指す“未来の警察”のテストケースだという。取調室の机に置かれたノートパソコンには捜査AI「チャットピーポ」がインストールされており、会話によって取り調べが行えるようになっていた。
街中に仕掛けられた監視カメラや取り調べ対象の生体データから嘘を見抜き、着実に捜査を進められる捜査AI。将来の人口減少と犯罪の巧妙化を考えて用意したと語る榊山官房長だが、円はこれほどの設備を用意する予算をどのように確保したのかと問いかける。
「この国には昔から錬金術がありましてね。1000億の予算が欲しければ、政治家に1億円を渡せばいいんです」と裏金の使い道を明かす榊山官房長。“犯罪を根絶するため”という自分の正義をわずかも疑わないその言葉に、円は次回の予算会議で裏金について告発すると宣言するのだった。
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