木村拓哉主演「グランメゾン東京」の完全新作となるスペシャルドラマが2024年冬に放送することが決定した。連続ドラマに引き続き脚本は黒岩勉、演出は塚原あゆ子が担当。型破りなシェフ・尾花夏樹を木村が演じるほか、「グランメゾン東京」のシェフ・早見倫子役の鈴木京香、スーシェフ・平古祥平役の玉森裕太、相沢瓶人役の及川光博、そしてギャルソンを務める京野陸太郎役の沢村一樹ら“チームグラメ”が再び集結する。
ドラマ放送時は大きな話題を呼び、最終回では尾花が世界に挑もうとしているシーンで締めくくられ、続編を望む声が多く寄せられていた。そんな熱い要望を受け、キャスト・スタッフは再集結しようとしていた。ドラマ放送後から新型コロナウイルスが世界にまん延したため、本来であればもう少し早い再集結となるはずだったが、ついに今冬、撮りおろしの完全新作スペシャルドラマが放送される。
今回のスペシャルドラマは「グランメゾン東京」が三つ星を獲得したあとのストーリー。オープンからわずか一年でミシュランガイドの三つ星を獲得。アジア人女性初の三つ星レストランのシェフとなった早見倫子だったが、その直後、世界各国で新型コロナウイルスがまん延し飲食業界は大きな打撃を受けた。
「グランメゾン東京」も例外ではなく、生き残りのため大手企業傘下のフードコンサルティング企業と資本提携を結び、通販用の冷凍食品やレシピサイトに活路を見出していた。しかし、倫子は店を維持することばかりを考えて料理への純粋な情熱を忘れてしまったようだった。見栄えだけの料理によって「グランメゾン東京」はミシュランの星を減らし、ついにすべての星を失ってしまった。
一方、パリに行ったはずの尾花夏樹は姿を消し、連絡が途絶えていた。倫子は「グランメゾン東京」を維持するために資本提携を決断したことに責任を感じていた。
契約上受けざるを得ない、“シェフ”とは程遠い仕事をこなす中、倫子と栞奈(中村アン)はオープンして間もないにもかかわらず今年の世界トップレストランにノミネートされるとうわさになっていた、一日一組限定のフレンチレストラン「メイユール京都」を訪れる。コース料理を食べすすめていくと、倫子はその店に尾花がいることを確信する。
このドラマを支えるもう一人の主役とも言えるのが「料理」。劇中のレストラン「グランメゾン東京」や「メイユール京都」の料理監修を務めるのは、前作に引き続き東京・品川のフレンチレストラン「カンテサンス」の岸田周三シェフだ。
「カンテサンス」は2006年に開店し、その翌年の2007年に1年という異例の早さでミシュランガイドの三つ星を獲得。以来17年連続で三つ星を守り続けている。岸田氏が初めてドラマの料理監修を担当したのが日曜劇場「グランメゾン東京」であり、今回はそれ以来の料理監修となる。
岸田氏は「前回料理監修をさせていただいたときはすごく反響をいただきました。このスペシャルドラマを通してフランス料理をはじめ飲食業界に活気が出てくれたらいいなと思います」とコメント。そして今回もミシュランガイドが全面協力する他、連続ドラマと同様に服部栄養専門学校が撮影をサポートする。