丸山が演じる桃山は、アラタの先輩の児童相談所職員。アラタの様子を心配しながらも自身も真珠と接することで翻弄され次第に心酔していく。
バラエティやSNSを中心に多岐にわたって活躍する丸山だが、本作でついに映画初出演をかなえた。
丸山は撮影を振り返って印象に残るシーンを聞かれると、「やっぱり真珠とのシーンかなって思います。本当に何回も緊張するシーンを撮らなくてはいけず、帰ってから肩がガチガチになるぐらいで、すごく大変でした。黒島さんとは同い年というのもあったので対面するときは私個人としての感情を井戸を掘るぐらいの感覚で(笑)。ブシャーっと出していくようなイメージで気持ちを作っていたので、そこを楽しんでもらいたいなと(笑)」と役柄と自身を重ねながら演じたと語った。
児童相談所の同僚として共演した柳楽については、「私からするとすごいレジェンドすぎる方なので最初どうして良いかわからず、本当に失礼なんですけど、握手を求めちゃいましたね(笑)。『握手してすみません』というところから始まったのですが、そこから、休みの日に何するのとか、はやりの写真の撮り方などの話をさせていただいて、距離が縮まっていったと思います。私は絵文字が好きなんですけど、柳楽さんはハートに炎が上がっている絵文字が好きだって言ってました(笑)。本当にいつもニコニコされていてお話ししやすく、現場では一番たくさんお話しさせていただきました」と現場での柳楽との和やかなエピソードを明かした。
市村が演じる神波は、真珠の控訴審の裁判長。真珠の言動を懐疑的に見ながら裁判を見守る。
裁判長という役柄について市村は、「僕が演じた裁判長の神波の人間性っていうのは、裏の裏のさらにもう一つ裏まで見据えているような男なのかなと。一見すると何を考えているのかわからない雰囲気の中で、奥の奥の奥をずっと見ているように感じさせるように常に意識していました」と振り返り。
また印象に残ったシーンについては、「黒島さんの演じた真珠は個性が強く、見ているこちらもあっと口が開いてしまうくらいの演技をされていてすごかったです。裁判中にキレかかってきた時の芝居は、演技なのか本気なのかわからないような感じで、近寄りたくないなと思わず思ってしまうくらいでした。そういう裁判の場面での真珠の表現の仕方が面白かったですね。決して大きくはない体の中に真珠のすべてを詰めて、核をしっかり持ってきているなとひしひしと感じました」と黒島の熱演を賞賛した。
また柳楽についても、「優弥は他の舞台で一緒になったことがあります。彼は子役の頃から賞を取ったりして今日までキャリアを積み続けてきたんですよね。他でも色々な良い仕事していて…実はマッサージトレーナーも一緒なんですよ。だから僕にとってはどこか息子のような感じがあり、温かい目で見守っていました」と信頼を寄せている姿を見せた。
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