<光る君へ>見上愛“彰子”もいよいよ渦中へ…高畑充希“定子”、黒木華“倫子”ら覚悟を決めた女性たち

2024/07/14 17:11 配信

ドラマ レビュー

覚悟を決めた倫子(黒木華)「光る君へ」第26回より (C)NHK

倫子も決意「私も命を懸けまする」


彰子の周囲の女性たちも、賢く、強く、たくましい。初めこそ「どうしても彰子をいけにえになさるのなら、私を殺してからにしてくださいませ」と入内に断固反対していた母・倫子も、“帝と内裏を清めたい”という道長の思いを聞き「私も肝を据えます。内裏にあでやかな後宮を作りましょう。私も命を懸けまする」と請け負った。

倫子の決心を後押したのは、その母・穆子(むつこ/石野真子)の「やってみなければ分からないわよ。それに中宮様は、帝より4つもお年が上でしょ?今は首ったけでも、そのうちお飽きになるんじゃない?」というアドバイス。もとより、入内が以上ない栄誉であることは倫子とてよく分かっている。まだ12歳の彰子の将来を見据えた意見が、倫子の心を動かした。

一方、道長を彰子入内に向かわせたのは、姉で“女院”こと詮子(あきこ/吉田羊)だ。道長は、左大臣として朝廷を清め、天変地異に苦しむ民を救わなければならない。詮子の「“身を切れ”ということよ。お前はいつもきれいなところにいるもの」の言葉が、政(まつりごと)に責任を感じる道長の胸には深く響いたに違いない。

彰子(見上愛)の裳着の儀に臨席する詮子(吉田羊)「光る君へ」第26回より (C)NHK


第27回では…彰子入内&定子出産


彰子入内を一つの契機として、今まで以上に強さを見せ始めた女性たち。その渦中にいる彰子はというと、道長に何を言われても「仰せのままに」と答えるばかり。まだ強い意志を持つには至っていない様子で、弟・田鶴(小林篤弘)に「姉上はぼんやり者ゆえ婿も来ないのですね」と軽んじられる始末だ。

だが、同じ第26回では斉信(金田哲)や公任(町田啓太)が「一番ぼ~っとしていた道長が左大臣で、俺たちはいまだ参議。分からぬものだな」「人の世とはそういうものだ」と語り合う場面も。左大臣にまで上り詰めた父・道長が若い頃“ぼ~っとしていた”という斉信たちの人物評は、弟に「ぼんやり者」と軽んじられ伊周に“うつけ”と噂される彰子の未来を示唆しているようだ。

7月14日(日)放送の第27回「宿縁の命」では、いよいよ彰子が入内し、定子が皇子を出産する。一条天皇の気持ちがますます定子と皇子に傾いていく中、一条天皇を取り巻く女性たちの存在感もさらに増していきそうだ。