柄本佑が吉高由里子の演技を絶賛「もうシルエットから何からまるっきり紫式部で、本当にすごいなって」<光る君へ>

吉高由里子“まひろ”を見つめる柄本佑“道長”(C)NHK

吉高由里子が主演を務める大河ドラマ「光る君へ」(毎週日曜夜8:00-8:45ほか、NHK総合ほか)の第31回「月の下で」が8月18日に放送された。大石静が脚本を務める同ドラマは、平安時代を舞台に、のちに世界最古の女性による小説といわれる「源氏物語」を生み出した紫式部の人生を描く物語。

WEBザテレビジョンでは、同ドラマで吉高演じる紫式部(まひろ)の生涯のソウルメイト・藤原道長を演じている柄本佑にインタビューを実施。改めて脚本の魅力や吉高との撮影エピソードなどを語ってもらった。

三郎としての人間性がより大事だなというふうに感じています


――ドラマの撮影もかなり進んでいるかと思いますが、当初感じていた道長像と撮影が進んでいく中で変わってきた部分や、心境の変化などがあれば教えてください。

当初は“ヒール(悪役)な要素のある道長さん”という世間的なイメージよりは、実は三男坊で二人の兄の方が積極的に政治に関わっていて、自分はそんなに前のめりではない“のんびり屋さんの三郎くん”という部分が大事だなと感じていて、いわゆる“人間味あふれる人物像”として道長をやろうというところからスタートしました。

そんな道長がいろいろあって政治のトップに立つのですが、今はもういよいよ最終章に入る手前のところを撮影しています。今までいろいろ手をまわしてくれていたお姉ちゃん(吉田羊演じる詮子)も中盤で亡くなってしまい、ついに道長が一人になっていろいろと悩んだりしているのですが、今最終章に入るところをやっていて思うことは、最初に感じていた三郎としての人間性がより大事だなというふうに感じています。

もちろん政治のトップとしていろいろ意見しなければいけなかったりとか、はかりごとをしたり、娘の彰子(見上愛)を入内させたりとかするんですけど、そうすると段々今までやってきた道長と乖離(かいり)した部分が現れてきていたりするのを自分も肌で感じていたんですよね。

それは道長にとっての悩みともリンクする部分だと思うのですが、もともとの人間性みたいなものってやっぱり変わらないと思うので、“この人は今この地位にいるけれど、もともとは三郎くんである”ということを最近になってよりまた意識するようになっています。この作品において道長という人は、非常に地に足の着いたところから出発しているんですね。