松重豊が「劇映画 孤独のグルメ」ワールドプレミアに登場「見終わった後はおなかがすくと思うので覚悟してください」

2024/10/05 16:04 配信

映画 会見

「劇映画 孤独のグルメ」が「第29回釜山国際映画祭」に正式出品(C)2025「劇映画 孤独のグルメ」製作委員会

オープントークの会場を笑いに包む


10月3日には映画祭公式イベントの1つ「オープントーク」が実施され、松重は「アニョンハセヨ、松重豊イムニダ!」と韓国語であいさつ。会場に集まった観客から温かい拍手が送られた松重は、約50分間にわたって作品について、監督・主演という2つの目線でトークを繰り広げることに。

「劇映画 孤独のグルメ」を作るにあたっての思いを、「料理をおいしく食べることだけで、アジアからこんなにも愛されるドラマになったことは奇跡だと思います。だから、アジアの懸け橋になるようなストーリーにしたいと思い、作りました。そして何より、これだけ長くやってこられたのはファンの皆さんのおかげなので、ファンに納得してもらう作品を届けないといけないと思っていました」と真剣に語る松重。

さらに、MCから「レッドカーペットを歩いている時に、何かを食べていたと思いますが?」と聞かれ、「ネタバレになってしまうから言えないけれど、実は映画の中で重要なモチーフになっている物を食べていました。本編を見て『これを食べてたのか!』と思ってもらえたらうれしいです」と、ストーリーのヒントを交えながら回答。

また、「レッドカーペットに降り立ったとき、作品ならではの“孤独カット”を演出してみました。お気付きいただけましたか?」と監督・松重による演出の種明かしをすると、会場は笑いに包まれた。

ユ・ジェミョンがサプライズ登場し特別出演を発表


迎えたワールドプレミア上映、満を持して松重が上映前舞台あいさつに姿を見せる。世界で1番最初に本作を鑑賞するファンを前に、「こうして皆さんの前でお披露目することができるのが、本当にうれしいです!皆さんの反応をこれからの励みにしたいと思います!」と喜ぶ。

さらに、ここでサプライズ発表が。MCの呼び込みで登壇したのは、日本でも話題となった大人気ドラマ「梨泰院クラス」で主人公の因縁の相手であり、飲食業界のトップに君臨する大企業「長家(チャンガ)」の会長チャン・デヒを熱演したユ・ジェミョン。本作で彼が、五郎の入国手続きを行う韓国入国審査官役として特別出演していることが、この登壇をもって解禁となった。

釜山を訪れた松重を激励すべく、舞台あいさつに駆け付けたジェミョン。本作の撮影から約1年ぶりの再会に、ガッチリと握手を交わす2人。日韓の欠かすことのできない名優の共演が解禁となり、会場は驚きと共に大きな歓声に包まれる。

松重は「この作品を愛してくれる方が韓国にたくさんいること知り、劇映画にする上で韓国を大きな舞台として考えたいと思いました。シナリオを考える上で、言葉の壁を越え、友情が芽生える作品にしたいと思ったときに、この人しかいないと恋焦がれて出演していただきました」と、ジェミョンの出演を熱望していたことを明かす。

ジェミョンは、そんな松重に対して「『孤独のグルメ』は独特で、愉快で、すてきな作品だと思って楽しく見ていました。だから、本作のオファーをもらったことに非常に驚いたけれど、感謝の気持ちで受けることにしました」と話し、「撮影中も松重さんは親切に説明してくれて、幸せな思い出になりました」と出演への思いを口に。

松重から「ユ・ジェミョンさんに、ごはんをごちそうしてもらいました!」とお礼を伝える場面では、2人の現場での雰囲気の良さが垣間見え、会場からも歓声が上がる。

最後のあいさつで、ジェミョンは「今日は釜山に着いてすぐミルミョンを食べ、明日の朝はデジクッパを食べる予定です。釜山はまさに美食家の街だと思います。皆さんの幸せな笑顔を見ることができて、うれしいです」と、釜山グルメに絡めておちゃめにコメント。

松重は「食べ物を通して、人と人との心の触れ合いや、愛情を感じてもらえる作品にしたつもりです。でも、気持ちが温かくなったけれど、“孤独のグルメ”らしくお腹がすいた!という作品にしたいとも思っています。きっと、見終わった後はおなかがすくと思うので覚悟してください!」と松重節を効かせたユーモラスな言葉で締めくくった。

「劇映画 孤独のグルメ」が「第29回釜山国際映画祭」に正式出品(C)2025「劇映画 孤独のグルメ」製作委員会