解禁されたキャストは、財前の義理の父で圧倒的な財力を誇る産婦人科医・財前又一役に小林薫。
娘婿である財前を、自身の悲願でもある浪速大学第一外科教授の座へと押し上げるべく、金という“実弾”を使い、教授選に関わる人物たちを次々と取り込んでいく。
小林は「この作品に出てくる人たちは欲望がはっきりしていて、みんながその思惑の中で動いているのですが、その中でも又一という人は特に分かりやすいんです。
人って、空気を読んだり、周囲とのバランスを取りながら、そういう強い欲望を出さないように取りつくろうものなので、彼はある意味とても正直な人だと思います。
五郎も病に倒れたり、裁判で負けたり、挫折を味わいます。五郎がスムーズに上り詰めていって、女性とお金に囲まれているようなドラマだったら、見ている人も納得しないと思います。
欲望と挫折、どちらの要素も含まれているのが何度も映像化されるゆえんでしょうね。時代が変わっても楽しめる作品だと思います」と役どころとともに見どころをアピール。
また、浪速大学医学部長・鵜飼裕次役には松重豊、浪速大学病理学科教授の大河内恒夫を岸部一徳が演じる。
二人は「私が演じる鵜飼という人物は、組織の中で上り詰めていくことが最高の目的であり、使命でもある。
いつの時代にもこういう権威主義的な人間は組織の中に住みついているだろうと思うので、小気味よく憎まれ役に徹しようと思います(笑)。
大学病院という組織の中の人間模様が、日本の社会の縮図にも捉えられるような、普遍的な面白さがあるドラマだと思うので、ぜひその縮図をのぞいてみてください」(松重)
「大河内は自分がどうなりたいというよりも、人を助けたいと考えているので、どちらかというと里見(松山)に近いタイプだと思います。
財前と里見という二人の教え子が、同時に“白い巨塔”の中で、キャリアをスタートして離れていく。岡田准一さんがこの『白い巨塔』を背負って、いろんな人が演じてきた財前をどんなふうにやるんだろうというのも楽しみですね」(岸部)とそれぞれ語った。
その他、椎名桔平、八嶋智人、高島礼子、柳葉敏郎、岸本加世子、市毛良枝、浅田美代子、筒井道隆、小林稔侍、夏帆、満島真之介、飯豊まりえ、斎藤工、山崎育三郎、向井康二、市川実日子、美村里江、徳永えりという幅広い役者陣が華を添える。
豪華キャスト陣の出演に、岡田は「テレビ朝日開局60周年を記念した5夜連続の大型ドラマということで、こんなにも豪華なキャストの皆さんとお仕事をすることができ、とてもうれしく思っています。
皆さんと一緒に『白い巨塔』という大作に挑めたことも楽しかったですし、鶴橋(康夫)監督のもと、和気あいあいと撮影ができたこともいい経験になりました」とコメントを寄せた。
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