小日向文世、ダー子とボクちゃんのロマンスを「親目線」で予想!

2019/05/17 08:00 配信

映画

映画「コンフィデンスマンJP」は5月17日(金)公開(C)2019「コンフィデンスマンJP」製作委員会


役者人生の中でめったに出会えない役


――ダー子(長澤)、ボクちゃん(東出昌大)、リチャードの3人は詐欺師なので普段は誰かに成り代わっているうえ、素性もあまり明かされていません。そういう意味で、難しさはありますか?

本当にね、難しいです。当初から僕らの背景がほぼ描かれていないので、その中でどうやってリアリティーを持たせるんだろう?と思いつつ…。でもその辺ばかりに気を取られると、辛気臭いでしょう? やっぱりこの「コンフィデンスマン」っていうある種の喜劇っていうのかな、その中で「演じ切る」っていうのがね、相変わらず難しいなと思います。

現場で、3人プラス監督たちと話し合って模索してましたよ。だって他の作品の現場に行くと「この役も、リチャードって言えばリチャードだよな」って思ってしまう。だから、素のリチャード、素のダー子、素のボクちゃんを演じている時のほうがむしろ「役作り」っていうのが入っていて、誰かをだましている時の芝居は、他の現場で演じているのとさほど差を感じないっていう(笑)。

映画「コンフィデンスマンJP」でひと癖ある天才ぶりを見せつけるのが、長澤まさみ演じるダー子たち3人の信用詐欺師撮影=西村康


毎回リチャードが演じる役によって、芝居も微妙に変わっているから、飽きはしない作品ですよね。長澤さんと、東出くんと、小日向…プラス小手(伸也)くんっていう、みんながいい感じで化学反応を起こしていて、現場がとても楽しいから。お互いにその役として立っている時が本当に楽しくて、もしかしたらこれは、役者人生の中でめったに出会えない作品と役をもらえたのかなって。

…ま、その辺の手応えがね、今一つ、無いっちゃ無いんだけれどね(笑)。

――本作は、中国と韓国で、それぞれ「コンフィデンスマンCN」「-KR」としてリメーク予定と聞いています。

そうなんだよね! ダー子、ボクちゃん、リチャードをね、中国版、韓国版の方々がそれぞれ、どんな人がどんな風に演じるのか、もう楽しみだよね。向こうもこっちの芝居を見るだろうし…完成したら、僕もまさみちゃんも東出くんも、絶対見ると思うよ。

取材・文=magbug