自分たちの作った曲が、映画館で流れるという経験がないのでワクワクしました。映画の本編が終わり、エンドロールを見ながらエンディングの曲を聞いている時間が、実は1番脳みそから何か出ている気がするんです。
見終わってジュワーと、いろいろ実感するというか。あの時間に自分たちが関われるなんて。そんな気持ちがあったので、主題歌のオファーを頂いた時は単純にうれしかったです。
映画から受けた印象は、余白があって、すごく素朴。だからこそ、役者さん、音、映像、さまざまな個性を感じられました。
人間、誰かを愛してもさまざまなすれ違いがあると思います。ベストな状況は少しの間。日々の中、互いに変わっていき、ぶつかる。それでいいと思うんです。
正しさだけが人を救うわけじゃない。疲れちゃう。どんな状況になっても受け入れ、楽しみ、互いの違いを理解できたら。愛するということは、許すということなのかな。そんなことを思い作りました。
初めて完成した主題歌を聞いたとき、その詞や曲、歌声が、主人公の哲雄の哀しみや後悔をも優しく肯定してくれているようで、深く、温かく胸に響き、感極まりました。
最後の一音が終わるまでが、映画「ロマンスドール」の世界です。この曲が、たくさんの人に届きますように。
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