――第1話、第6話ではビートたけしさん、小泉今日子さんとご共演されましたがいかがでしたか?
もうむちゃくちゃ緊張しましたよ!
タクシーの中での場面でしたが、タクシーってある意味個室じゃないですか。僕が運転席に乗って後部座席にたけしさんと小泉さんを乗せていて、外にカメラがいるのでもう密室で「何なんだこの空間は!」って感じでした。
そんな状況に緊張してしまって、エンストみたいなことをやっちゃったんです(笑)。撮影前に教えてもらって旧型の車を実際に運転したのですが、撮影前にエンジンをオフにして、いざ撮影が始まるという時にギアを入れたらニュートラルに入っていなくて…。入れた瞬間、前に進んじゃったんですよ! 渋滞のシーンだから目の前に車がたくさんいて、焦って「ヤバい!ヤバい!すみません!」みたいになって…。
でもたけしさんが「車ぶつけてくれたら今日の撮影は休みになったんだけどな」って言ってくださり、「別日の時には僕は居ないと思いますよ」と答えたら小泉さんも「そんなことないわよ」って言ってくださって、ぜいたくな時間だなと思いました。本当にありがたい空間でしたね。
――タクシードライバーとして登場し、再び森西役として作品に戻ってきたわけですが、共演者の方々からの反応はいかがでしたか?
別のお仕事でNHKに来た時に偶然阿部さんとお会いして、「角田さん! まだ(撮影)やってますよ!」って声をかけられたんです。
僕が「来月くらいに戻るんですよ」と伝えたら、「え!? 何の役!?」って言われました(笑)。
――第1話、第6話の撮影時と再び「いだてん―」に戻ってきてからの心境の変化はありましたか?
第1話は、本当に作品そのものの第一声のせりふを言えるということで、「『いだてん―』の最初の一言目は俺だったんだよ」っていうのは一生自慢できるなということ、さらにたけしさんと小泉さんを車に乗せることができるというのですごくテンションが上がっていたんです。
それで終わりだと思っていたのが、また戻って物語の中にしっかりと参加できるとなって、今度は「しっかりやらなきゃ」という感じになりました。
もちろん最初からしっかり取り組んでいましたが、当初はお邪魔しているという感覚が大きかったんですよね。
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