最終回の芝居場以外は、せりふを言ってるだけで、あえて誰とも会話しないようにしました。衣装合わせの際、キャラクターの造形を考えたとき、半袖を着ることを断わりました。そんな中でロケ地のカフェのお母さんから、Tシャツをもらい、今でも大切に着ています。 撮影がすべて終わって、今思うことは…「玲くんが元気に暮らしてますように」
脚本を頂いたときの第一印象は、息苦しさや生き辛さの中でも精いっぱい今を生きている登場人物たちの生き様です。漫画原作ならではのスピード感あふれる展開に心を奪われました。
私が演じた薫くんの母親は、一人で息子を育て、今は若年性アルツハイマーを患っています。ずっと走り抜いている物語の中で、薫くんが向き合う唯一“静”の部分ではないかと思っています。薫くんを心から愛している、その気持ちを大事に演じました。 撮影は、現場でのライブ感を監督が大切にくみ取ってくださりながら、一つ一つのシーンを作り上げていく様子が印象に残っています。リハーサルを重ねながら、どんどん命が吹き込まれていくような現場でした。
中島さんは昔から拝見しておりましたが、思った通りの優しいオーラの人でした。親子のシーンを重ねていきながら、人柄にも触れて、中島さん演じる薫くんとの穏やかな時間が画面にもあふれているかと思います。生きるってなんだろ…そんなことをふと考える作品になっていると思います。
※高橋泉の高は、はしごだかが正式表記
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