吉田鋼太郎はリビングを「劇場化」する“芝居筋”の持ち主 挑戦し続ける60歳

2019/12/26 09:23 配信

ドラマ

吉田鋼太郎撮影=阿部岳人

12月21日に最終回となった土曜ナイトドラマ「おっさんずラブ-in the sky-」(テレビ朝日系)で黒澤武蔵を演じた吉田鋼太郎。「おっさんずラブ」出演以降、世間的には“ちょっと可愛いおじさん”というイメージが定着してきた。そんな吉田の本質は、テレビで見ていてもリビングを“劇場化”させるほどの“芝居筋”にある。(以下、「おっさんずラブ-in the sky-」のネタバレがあります)

吉田は2020年1月19日(日)より放送開始のNHK大河ドラマ「麒麟がくる」(毎週日曜夜8:00-8:45ほか、NHK総合ほか※初回は75分)では、荒々しくしたたかな戦国武将・松永久秀役を演じる。

早くも「これは見たい」「似合いすぎ」「松永目当てで見始めることにした」などといった声が集まっているのだが、吉田には、ボーっと見ていたテレビを一瞬にして演劇の舞台へと変えてしまう力がある。

演じている目や身体の動き、声の出し方などに“芝居用の筋肉”とでも呼ぶべきものが備わっており、若手俳優が一朝一夕に出来ることではない芝居を見せてくれるのだ。

当たり役となった「おっさんずラブ」の黒澤武蔵


先日最終回となった土曜ナイトドラマ「おっさんずラブ-in the sky-」(テレビ朝日系)では、主人公の客室乗務員・春田(田中圭)に恋をするパイロット・黒澤武蔵役を演じきった吉田。

黒澤武蔵というヒロインは、単発ドラマ(2016年)と連続ドラマ(2018年)、さらに2019年8月に公開された劇場版すべてに出演する、「おっさんずラブ」に欠かせない人物。中年男性でありながら、心の中は乙女全開で、春田の行動に一喜一憂しながらドキドキの毎日を送るキャラクターだ。

相手の様子をうかがいながら全力で愛を告白し続ける武蔵が、初恋を味わう女子のように可愛い一方で、上司として厳しく春田を叱るシーンでは、頼りがいのある凛々しさが格好良かった。