毎週木曜に放送中の沢村一樹主演ドラマ「DOCTORS 3 最強の名医」(テレビ朝日系)に、外科医・高泉賢也役で出演している敦士にインタビューを敢行。
これまで「DOCTORS」シリーズの連続ドラマ3期、スペシャルドラマ2本で同じキャラクターを演じてきたが、熟成された役作りについてや高嶋政伸率いる“チーム森山”でのポジショニングについて、終盤の見どころ、もし自身が執刀してもらうとしたら…などの質問に答えてもらった。
――好評につきこれで3シリーズ目。外科医・高泉を3年半にわたって演じられてきた今の感想を教えてください。
今回に関しては、シーズン1、2以上に悩んでいます。というのも、話が進むにつれて、各々の役の成長や気持ちが変わる部分も大きいので。
高泉はどういう人間で、どういうふうに成長していき、どう悩むのか…というところを考えながら演じています。高泉という男の人物像を見せたいですし、特に“チーム森山”は皆さんのキャラが立っていますから。
高泉もイチ人間として「こういう人間なんだ」というのを見せられるように取り組んでいます。
――シーズン1が始まる前、三輪祐見子ゼネラルプロデューサーから役作りのオーダーはあったんですか?
三輪さんから直接お話いただいたかは定かではありませんが、高泉はちょっと空気を読めないキャラと聞いていました。親が開業医で、後々そこを継ぐ人間で、向上心もなくてなぜか声が大きい、というイメージでした。
――先ほど悩みながら演じているとおっしゃっていましたが、シーズン1当時から比べて、自身が成長した点、変化した点はありますか?
シーズン1~3を演じてきて、同じ高泉という人間でも心というか気持ちの中で、イチ外科医としてどう変わっていくのかなと常に考えてきました。
今回のことで言えば、気持ちを入れ替えて、病院を助けるために頑張ろう、とチーム森山が一丸となっているので、高泉としても病院のためにいいドクターになろう、と意識して演じています。“いいドクター”というのが今作のキーワードですね。少しでもいいドクターになれるように奮闘していますし、いい意味で苦しんでいます。
――チーム森山の中でも意識が変わってきていますもんね。
しかも前作までは一番下っ端だった高泉が、下に瀬戸先生(浅利陽介)が入ってきたので、中間管理職っぽく…とまではいかないまでも意識は変わりました。キャラもどうしたら良いのか悩みましたし。先輩ヅラのような感じも出した方がいいのかな…とか。
――確かに後輩が入ることによって微妙な立ち位置になりましたよね。
そうなんですよ。でも、ふとした時に高泉らしさは出ています。声が大きくなったり、周りの流れに乗っちゃったり、あえてそういうところを出したら面白いかなと思って演じています。
でも、やはり医者として瀬戸先生としゃべるシーンがあったとしたら先輩として伝えることもあるんじゃないか…とか。そういうことは考えてやっています。
――浅利さんもできあがったチームに入るのは大変そうですよね。最初のコミュニケーションはどうでしたか?
やはり“チーム森山”を筆頭に、できあがったチームに入るのは大変な苦労があったと思います。
でも、浅利さんはあの性格ですから(笑)。すごく話しやすいですし、すぐに話し掛けてくれるので、すんなりとこの現場に入れたんじゃないかなと思いますよ。
僕だったらどうしているかな~。でも、この前もチーム森山でご飯に行っていますから。ちょっとだけ輪が大きくなったかなと思います(笑)。
――高嶋さんは毎回視聴者を笑いの渦に巻き込むコミカルな演技を見せていらっしゃいますが、現場ではどうなんですか?ムードメーカーですか?
とことんストイックな方だな、と今回に入って感じていますし、憧れの先輩です。
でも、ずっとみんなでおしゃべりしているわけではなく、役に入られているときは、あえてこちらと距離を置くこともありますよ。
今シーズンでは結構僕らと距離を置くシーンがあるのですが、そういうシーンの時は特に寄せ付けないオーラというか、役に入られている感じが伝わってきて、しゃべりかけない方がいいかな…と自粛しています。
単純に忙しい現場なので、省エネでそうしているのか、本心は分かりませんが、たぶん役に入っているのだと思います。しゃべりかけられない時もありますが、そうじゃないときはみんなで大笑いしています。あと、NGがめっちゃ面白いですよ(笑)
――え?NGがですか?
ええ。絶対NGなのにNGじゃないかのようにバババ~っとせりふを言うんですが、当然NGなんですよ(笑)。しかもそれを真顔でやるんですよ!それが面白くて…。その精神足るものや見習わなきゃならないなと思っていますね。
一方で、沢村一樹さんは真逆のタイプですね。役柄も逆ですが、憧れの先輩2人が目の前で演技をされるときはとても勉強になります。だから去年の12月24日が僕の中では忘れられない一日でした。
――12月24日に何があったんですか?
相良先生(沢村)の土下座シーン(1月8日放送/第1話)を撮ったんですよ。その日は、高嶋さんが一日中しゃべりっぱなしだったんです。森山先生が院長代理として相良先生を土下座させるというそのシーンを見せられて、本当に忘れられません。「今すごいところにいるな」と内心思いながら見ていました。それじゃダメで、高泉でいなければいけなかったんですが…(笑)。
でも、感動しましたし、序盤からそんなストーリーの展開で、ゾッとするぐらい撮影が楽しくなりました。
【「DOCTORS-」敦士に直撃-2へ続く】
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