「DOCTORS」比嘉愛未に直撃1『乙女だなあ』

2015/03/04 08:00 配信

ドラマ

「DOCTORS 3 最強の名医」にナース・宮部佐知役で出演している比嘉愛未

毎週木曜に放送中の沢村一樹主演ドラマ「DOCTORS 3 最強の名医」(テレビ朝日系)に、看護師・宮部佐知役で出演している比嘉愛未にインタビューを敢行。

これまで「DOCTORS 最強の名医」シリーズで連続ドラマ3クール、スペシャルドラマ2本で同じキャラクターを演じてきたが、熟成された役作りや沢村演じる主人公・相良との関係、ナースチームの絆、最終回の見どころなどについて語ってくれた。

――「シーズン3」も最終話を残すのみ。看護師・佐知を3年半にわたって演じられてきた今の心境を教えてください。

きょうスタジオで撮影していた(取材時)のですが、あと1話分なので、ふと寂しいなと思ってしまいました。このチームでキャストの皆さんと私が演じる佐知という役での撮影が終わってしまうんだと思うと、すごく寂しいですよ。

それくらい自然体で演じられているし、愛着が湧いているというか、すごく特別な現場で、(特別な)役で、(特別な)作品なので。

最終回を迎えたとしても、永遠の別れ…ではなく、絶対にまたどこかで会えると思うんですけど、これでしばらくお別れなんだと思ったら寂しくなりました。

それくらい心地いい空気感が流れているし、現場ではいい意味での緊張感もあります。皆さんそれぞれ高いプロ意識で挑んでいますが、それがいい相乗効果を生んで、温かい空気に包まれています。それはシーズン1、2、3と時間をかけて培ってきたものなので、終わってほしくない!という思いは強いですね。

――新しいシーズンが始まるときは「また帰ってきたな~」という感覚がありますか?

もちろんあります。キャストもスタッフさんたちもほとんど変わっていないので、あいさつ代わりに「おかえり」、「ただいま」と言い合うなど、“マイホーム感”があります。個人的に今までは結構性格がキツめの役が多く、身長も高いこともあって、ツッコミづらいキャラだと思われていたんです。

でもそうじゃない自分のことを知ってくれているので、現場では和気あいあいとしています。沢村さんもツッコんでくれますし、そういうことも大事なんだと思いますよ。3カ月ずっと家族や友達より一緒にいますし。

居心地のいい空間を作るということを私はすごく大事にしているので、毎回この現場に入ると、空気作りの大切さを実感します。

――ちなみに沢村さん自身にお話を聞いたときも「『DOCTORS-』では比嘉さんがマスコットキャラだから…」とおっしゃっていましたよ!

あはは。マスコットキャラって良い言い方をしてくれていますけど、完全にいじられキャラにされていますよ(笑)。

――いやいや(笑)、なくてはならない存在って意味だと思いますよ!

そうであってほしいですけど(笑)。そう言っていただけるならありがたいです。

――3シーズンにわたって同じキャラを演じるって主役以外ではなかなか珍しいことだと思うのですが、最初に三輪祐見子ゼネラルプロデューサーから何か演技に対してのオーダーはありましたか?

特になく、自由に演じさせていただいています。もちろん悩みながら作ってきましたが、柔軟性があってみんなで作っていこうという気持ちがあるので、考えを押し付けないんです。出演者が自分で考えて演じているんですけど、ブレない軸がスタッフさんの中でできあがっているので、その範疇の中で自由に泳ぐという感覚です。すごくありがたいことですよね。

だからこそ悩むときもありますが、自分がいただいた役に責任を持って本番に挑む、という仕事の取り組み方ができるので、ありがたいなと思っています。

――シーズン1から比べて変わったなと思うところはありますか?

自分自身が、というより演じる佐知が結構変化の多いキャラクターなんです。

常に悩み、葛藤し、その度に成長していくキャラクター。常に自分を追求しているキャラなので、前シーズンを引きずらないことを心掛けています。だから毎回ゼロから積み上げている。

佐知自身も今回は別の病院でキャリアを積んできて、実力もついたはずなんですけど、患者さんと向き合い、心で接するという大事なことが抜けてしまっていました。そのことは1の時に相良先生から教えられたはずなのに、それを見失っているという設定でした。

でも、それってリアルな人間生活でもあることだと思うんですよ。一回課題を克服してクリアしたからずっとできる、というわけではなくて、自分を見失ってしまって覚えたはずのことが気付かない。佐知は毎回それを相良先生に指摘されてしまうんですね。それもハッキリ言えば良いのに、回りくどい言い方で(笑)。遠回しに気付かされる。これだけ人間らしいキャラクターはいないんじゃないかと思います。

私自身に重ねられるところもありますし、自分にとってはこれで終わりじゃなくて、一生一緒に生き続けるキャラクターな気がします。ある意味、等身大のキャラクターなので。仕事は違いますが、同じ年代で、自分に厳しい部分もあり、共感できることも多い。どんどん成長していってほしいなあと思います。

――以前、インタビューさせてもらった時も「佐知は共感されてやすいキャラ」とおっしゃっていましたが、演じる本人から見て、佐知の長所と短所を挙げるなら何でしょうか?

長所は探究心があるところ。もし、すぐに「もういい」って諦めちゃうような人だったら、相良先生の遠回しな指摘も諦めちゃうと思うんですよ。

でも、「どうして?」「何でそういうことをするの?」という疑問を常に持っていて、どんなことに対しても諦めていないんです。自分が納得するまで向き合って、悩んで、考えている姿が不器用ですが、一生懸命に生きている人だなと思います。私も含め周りで見ている人は絶対に応援したくなると思いますし、そこが佐知の魅力なのかなって思います。

短所は奥手なところじゃないですか(笑)。相良先生への恋心もそうですけど「ハッキリ言えばいいのにな~」って見ていて思っちゃいます。結局、3年越しで言わないんですからね(笑)。でも、そういうところもかわいいし、乙女だなあと思います。だからこそ視聴者の方が共感できるキャラクターなんでしょうね。

【「DOCTORS」比嘉愛未に直撃2に続く。同記事は3月5日(木)午前8時に配信予定】