朝ドラ「おちょやん」「わろてんか」本当に似てる?共通点&相違点を解説

2020/12/12 08:00 配信

ドラマ

連続テレビ小説「おちょやん」でヒロイン・千代を演じる杉咲花(C)NHK

“朝ドラ”こと連続テレビ小説「おちょやん」(毎週月~土曜朝8:00-8:15ほか、NHK総合ほか)第2週「道頓堀、ええとこや〜」では、貧しい家に生まれた千代(杉咲花/子供時代:毎田暖乃)が大阪の芝居茶屋へ奉公に出て、未知なる世界を知る様子が描かれた。娯楽のメッカ・大阪・道頓堀を舞台に喜劇を上演する人たちの姿が、2017年に放送された朝ドラ「わろてんか」を思わせるとネットでは話題に。今回は「おちょやん」と「わろてんか」の共通点と相違点を、フリーライターでドラマ・映画等エンタメ作品に関する記事を多数執筆し「みんなの朝ドラ」(講談社)などの著作もある木俣冬が解説する。(以下、一部ネタバレが含まれます)

「へえ」という返事で「わろてんか」を思い出した人

「おちょやん」第6回 はじめて来た道頓堀に感動する千代(毎田暖乃)(C)NHK

おちょやん」第2週の舞台は、にぎやかな道頓堀。そこで人気を誇る劇団・天海一座の笑いあり涙ありのお芝居を観た千代は心を震わせる。

華やかなお芝居ばかり観て暮らせたらいいけれど、それは無理。千代は芝居茶屋・岡安でせっせと働く。そこには、厳しいご寮人さんのシズ(篠原涼子)を筆頭に、シズの母で、優しいハナ(宮田圭子)、シズの旦那さん・宗助(名倉潤)、千代と同じ年のいとさん・みつこ(東野絢香/子供時代:岸田結光)、女中頭のかめ(楠見薫)、岡安のライバル店のご寮人さん(いしのようこ)などがいた。

さらに、憧れの女優・高城百合子(井川遥)や、のちの夫となる天海一平(成田凌/子供時代:中須翔真)とも運命的な出会いをする。

「おちょやん」第6回 芝居茶屋・岡安のご寮人さんシズをきりりと演じる篠原涼子(C)NHK

千代が仕事をはじめるに当たってまず習ったのは「へえ」という返事。
「そや」や「はい」やのうて「へえ」。朝ドラ前に放送されている「おはよう(関東甲信越)」に出演している高瀬耕造アナは朝ドラ好きで知られていて、この「へえ」を聞いて「わろてんか」を思い出したと、“朝ドラ送り”(「おはよう日本」から朝ドラへ放送のバトンを渡す儀式みたいなもの)で語っていた。

「わろてんか」を思い出すのは、「へえ」だけではない。大阪の娯楽街を舞台にして、そこで芸を生業にする人たちを描こうとしているところで、大雑把に“大阪の芸能もの”とくくることは可能である。ただ、入り口は似ていても、ヒロインの資質や進む道はだいぶ違っていきそうだ。

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