そんなルー大柴も今年67歳。「よル〜じげ」もシニア層が見ているのかと思いきや、かなり若い人が見ているらしい。ルー大柴のキャスティングを熱望したというディレクターも30代、決してルーの同世代に向けて番組は作っていない。
基本的に台本はなく「ゴーあたりばったり」で長崎の街を歩き、お店もほとんどアポなしで訪ねるこの番組。それでも、初対面の長崎県民たちとすぐに打ち解けて仲良くなるのは、若い時に海外を放浪していたルー大柴の人懐っこさのなせるワザ。
そんなルーのフランクな人柄に魅力を感じ、長崎中の人々が彼を好きになっている。そして彼も長崎の街を、長崎の人をどんどん好きになっている。そういうサイクルがしっかり回っているのが「よル〜じげ」が支持される所以なのだと思う。
ところで、見ていて不思議なのはいつも同行している増田マネージャーの存在である。シニアタレントにありがちな公私混同、内輪ウケでマネージャーを同行させているのではと一瞬勘違いするが、さにあらず。今、増田マネはルー大柴の人生の相方、かけがえのないパートナーなのだ。
詳しくはルー大柴のブログ「TOGETHER」にて語られているが、最初のブレイク後、テレビの仕事が減り舞台中心でくすぶり始めていたルーを叱咤激励し、ブログなどを発端とするその後の再ブレイクを仕掛けたのが増田マネ、その人なのである。
その後、増田マネは独立し、ルーもそれに追随。そこからは二人三脚で新たなチャレンジをし続け、今に至る。最近のシニアならではの色気があるファッション、50歳を過ぎてから始め今では師範となっている茶道、そして最近ではyoutubeチャンネル開設など、常にルー大柴をアップデートしてきたのはこの増田マネなのだ。
遅咲きでブレイクしてから30年。本人が講演のタイトルにしているようにルー大柴の人生は「マウンテンあり、バレーあり」だった。そして今、祖父のゆかりの土地、長崎で何度目かのブレイクを果たしている。
これからも、もしかしたら「バレー(谷)」の時期は来るかもしれない。しかし彼の周りには、不思議と彼を助ける人が集まる。
トゥギャザーしようぜ。ルー大柴がそう呼びかける限り、きっと。
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています