宮藤官九郎が、企画・監督・脚本を手がけるドラマ「季節のない街」が「Disney+(ディズニープラス)」の「スター」にて8月9日(水)より全話一挙独占配信される。黒澤明監督作「どですかでん」に登場した電車好きな少年“六ちゃん”役を濱田岳が演じる。
本作は、山本周五郎の小説「季節のない街」の映像化。黒澤明監督により「どですかでん」で映画化された不朽の名作。これをベースに、舞台となる「街」を、12年前に起きた“ナニ”の災害を経て、建てられた仮設住宅のある「街」へ置き換え、現代の物語として再構築している。
本作の主人公で、街の住人を観察し、それを報告して収入を得るために街に潜入した半助こと田中新助を、池松壮亮が務め、半助を街の青年部に引き入れるタツヤを仲野太賀、タツヤと同じく青年部のメンバーで酒屋の息子・オカベを渡辺大知が演じ、3人が所属する青年部が仮設の「街」での物語を描いた。
また、街でいちばん無口な“かつ子”を三浦透子、街の中で毎日1人で見えない電車を運転する“六ちゃん”に濱田岳、街で天ぷら屋を営む六ちゃんの母・くに子を片桐はいり、住人たちの愚痴を聞き、街を見守るたんばさんをベンガル、タツヤと一緒に暮らす母・しのぶを坂井真紀、タツヤの兄・シンゴをYOUNG DAIS、夫婦揃って大親友の増田益夫と河口初太郎をそれぞれ増子直純(怒髪天)と荒川良々が務める。
その妻である増田光代と河口良江を高橋メアリージュンとMEGUMI、博識なホームレスの親子を又吉直樹と大沢一菜、5人の子どもを育てるワケあり夫婦を前田敦子と塚地武雅、気品をまとった男・島さんを藤井隆、その島さんの愛するワイフをLiLiCo、街の暴れん坊・熊を奥野瑛太、半助から街の情報を得ている怪しい男・三本木を鶴見辰吾、かつ子の育ての親である叔母・妙子を広岡由里子、その夫・京太を岩松了、半助の元彼女を佐津川愛美が演じる。
「どですかでん」に登場する“六ちゃん”は電車も通らない貧しい街で「どですかでん~どですかでん~」とタイトルの由来にもなった電車が走るときの“走行音”を口ずさみながら、毎日彼にしか見えない電車を走らせる青年。住人たちからは電車バカと呼ばれながらも、この街の象徴でもある印象的なキャラクターを、今作では濱田が熱演。
宮藤はこの六ちゃん役を濱田にオファーした理由として「濱田岳くんと別現場で会った際に、その優しい声と、スイッチが入った瞬間、うっすら目に狂気が宿るところが、六ちゃんにピッタリだと思いました」と語り、六ちゃん役は濱田しか考えていなかったという。
濱田は事前に「どですかでん」を見たほうがいいかを宮藤に質問したが、宮藤から「見ないでいい」と返答をもらった。六ちゃん以外には見えない電車という設定から、電車のアナウンスや実際に運転しているかのような操縦席での細かな動作、そして一日の終わりの丁寧な車両点検作業は、本物の運転手さながら。
一方で本作の第1話でもある「街へいく電車」というエピソードでは、街の人たちとの交流による六ちゃん自身の成長も深く描かれる。
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